オタメシカレシ。-part.2- (ページ20)

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・ #boy's side ページ20

違う違う違う。

そういうことが言いたかったんじゃない。

本当は、さくらのことを信じていた。

もちろん、そいつはどうせさくらの男友達で気がないことはわかってる。

けど。

けど。

耳を疑ったんだ。

あの時…職員室からさくらと一緒に出てきたあの男の口から、「一緒にご飯に行った」というフレーズが出てきたから。

だからあの時は、とてつもなくイライラしてしまった。

「ニセ彼氏」だったらいいとか、そういう問題じゃなくて。

ほんの一瞬でも他の男と関わってた時間があったことを、あの時初めて知った自分が許せなかった。

さくらとの関係に亀裂が入ってしまった今、本当のことなんて言えるわけがない。

あの時素直に、「他の男のところに行くな」って、「他の男と2人きりになるな」って。

さくらに「俺だけ見てろ」って言えていたら。

昨日みたいな嘘のぶつけ合いなんてしなくて済んだんじゃないか？

最悪だ。

こんなに失って、苦しい思いをした女はいなかったよ。

できることなら、別れる前に時間を巻き戻して。