９３話 ページ47
『ッ…』
ズン…と体が重くなった。
それだけじゃない、周りにいた兵士達が一斉にこっちを向き真っ青な顔で私達を見ていた。
中には尻餅をつき、後退りしているのが見受けられる
焼肉の時のような感覚に襲われた。
首に刃物を当てられ、それと同時に首を閉められているような感覚。
喉の震わせただけで切れてしまう、そんなイメージが脳内に思い描かれる
zm「何度もおんなじこと言わすやな」
『ぁ…、ぞ、ぞむ、さ…っ』
あの時のようななんとも言えない不快感が心を支配しようと包み込んでくる。
震える体、固まる声帯、呼吸ができず顔が段々熱くなってきた。
zm「…、もう、俺に関わんな」
『！』
ゾム様の手が私の左頬を撫でた気がした。
私を突き放す言葉を言っているのに、何故こんなにも苦しそうなのだろうか？
何故、そんなに泣きそうな表情で私を見るのだろうか…？
"sha「結構繊細な奴なんやで」"
隊長の言葉がまたしても脳に思い出される
今のゾム様は繊細そのもの…触れたら壊れてしまいそうな程弱々しかった。
殺気だって、焼肉の時に比べたら随分弱いものだ。
私が克服したっていうのもあるが明らかに比べ物にならないぐらい弱い。
正直凄くしんどいし恐怖心が常にある状態だが耐えれないほどじゃない
『っ、はぁっ！はぁっ！』
zm「！」
ほら、呼吸だって出来た。
私が強くなったんじゃなくて、ゾム様が明らかに手加減している証拠だ(かと言って震えは止まらないけれど)。
『ゾム、さま！』
zm「っ、！」
『う、うぅ…！』
私が一歩、ゾム様へ近づくと彼は後ろに一歩後退り、殺気を強めた。
重くのしかかる重圧、気を失いそうなほどの気持ち悪さが胸の奥深くをグルグル回っている
"sha「あとめっちゃ臆病」"
私に今のゾム様の状況を教えてくれるように隊長の言葉が頭を占める。
そうだ、絶対に負けない。負けちゃダメだ
こんなに私に向き合ってくれたのは初めてなんだから。
だからと言って余裕があるわけでもない
現に心が耐えきれなくて涙が溢れ出ていた。
『ゾムさま、わたしは…』
zm「！」
『わたしは、もっと、ゾムさまと関わりたい。』
zm「ッ…」
涙と鼻水できっと顔はグチャグチャだろう。
立っていることもままならない、生まれたての小鹿のように脚はプルプルと震えていた
ゾム様は辛そうに耐え難い表情で私を見ている。
なるほど…そういうことですか隊長。
隊長の言っていた言葉が繋がった
今の彼は隊長が言ったままのゾム様だ
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アリウサパン?(プロフ) - コメント失礼します！「しない」でお願いします！ (2020年8月3日 1時) (
レス) id: 870c94650e (このIDを非表示/違反報告)
青葉２号(プロフ) - コメント失礼します！悩みましたが、『する』に一票入れさせていただきます！ (2020年8月3日 1時) (レス) id: 5284f259f4 (このIDを非表示/違反報告)
明莉(プロフ) - コメント失礼します！しない！でお願いします！ (2020年8月3日 1時) (レス) id: 97974cb528 (このIDを非表示/違反報告)
きずな(プロフ) - コメント失礼します。しない一択で！ (2020年8月3日 0時) (レス) id: 9903ddc09e (このIDを非表示/違反報告)
たんこぶ - コメント失礼します。「しない」で投票させていただきます。 (2020年8月3日 0時) (レス) id: 6e4881c6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ。 | 作成日時：2020年7月22日 3時
