７５話 ページ29
ドクン、心臓が一回なった。
ただゾム様に睨まれているだけなのに、首元に刃物を当てられてる感覚に陥る
体が動かない、声がでない、呼吸が、息ができないッ！
『っ、！』
緑色の綺麗な瞳が、私のことを睨んでいる。
この光景、何処かで見た様な気がする…一体、何処だっただろうか？
息が出来なくて段々苦しくなっていく。
まるで、首を閉められている様な、強制的に閉められている様な。
生理的な涙がポロポロと頬を伝って流れ落ちた
『あ、っ…！』
sha「A！おい、ゾムッ！」
隊長が暴れてなんとかゾム様の気を引こうとするが、ゾム様の視線は私を捉えたまま。
ああ、嫌だっ…死にたくない！やめて、殺さないでッ！
座っていたソファーから腰を抜かし転げ落ちる。
体が震え自分を守る様に頭を抱え込み蹲る
涙と鼻水と涎が綺麗な床を汚していく。
すると、そんな私の目に綺麗な手が覆い隠し、辺りが真っ暗になる
ut「ゾム、落ち着き。Aちゃんに殺気向けてどうすんねん」
zm「ッ、！」
大先生の声が聞こえた気がした。
普段からは想像出来ないようなはっきりした声
心を酷く蝕んでいた不安定な重たい不快感がスッと消えて軽くなった。
呼吸が出来るようになり私は何度も肺に酸素を入れる
『っ…ぁ、う、うぅ…！』
ut「大丈夫か…？」
涙でグチャグチャに濡れた前髪を大先生がかき分け顔を覗き込んでくる。
頭でははっきりと今起きている状況を理解していた、でも心が追いついてこない。
ただ、ひたすら震える体を抱きしめて恐怖心が無くなるのを待つ
ut「ゾム、確かにシャオちゃんが言ったことはあかんことや。でも、やからって関係ないAちゃんに当たんのはちゃうやろ」
zm「あ、れ、…お、おれ、？」
ut「…はぁ、しっかりしぃや。感情に任せて殺気だすな」
zm「ッ？！、さ、…き？お、おれ、Aに、殺気、向けたん？」
名前を呼ばれてビクッと体が大きく震えた。
彼の視線を感じ、さっきの抵抗できないほどの強い不快感を思い出し再び呼吸が出来なくなる
死にたい…ああ、いやだ！
誰か私を殺して！やめて、お願い殺さないでッ！！
『あっ、い、いやっ…し、死にたく、なっ…！』
ut「Aちゃん、落ち着き！落ち着いてな、大丈夫やから。な？」
大先生が優しく私の背中を撫でてくれる
でも、私の心に彼の言葉が聞こえるほど余裕はない
ut「Aちゃん、深呼吸。息吸って！」
ああ、ダメだ…、呼吸が出来ない。
息の仕方、忘れてしまった。
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アリウサパン?(プロフ) - コメント失礼します！「しない」でお願いします！ (2020年8月3日 1時) (
レス) id: 870c94650e (このIDを非表示/違反報告)
青葉２号(プロフ) - コメント失礼します！悩みましたが、『する』に一票入れさせていただきます！ (2020年8月3日 1時) (レス) id: 5284f259f4 (このIDを非表示/違反報告)
明莉(プロフ) - コメント失礼します！しない！でお願いします！ (2020年8月3日 1時) (レス) id: 97974cb528 (このIDを非表示/違反報告)
きずな(プロフ) - コメント失礼します。しない一択で！ (2020年8月3日 0時) (レス) id: 9903ddc09e (このIDを非表示/違反報告)
たんこぶ - コメント失礼します。「しない」で投票させていただきます。 (2020年8月3日 0時) (レス) id: 6e4881c6a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ。 | 作成日時：2020年7月22日 3時
