１１話 ページ14
これでもか、と思うほど手に力を込めた。
もう後はない、シャオロン様のナイフを払い除けるように薙ぎ払うと、シャオロン様が持っていたナイフは大きく弧を描き地面へ落ちる
シャオロン様は目を見開いていた
よし、やったぞ。
後はシャオロン様と間合いを詰めて首元にこのナイフを！
sha「やるやんけ」
『っ？！あっ…！』
油断していた。ナイフを払えたからって勝った訳じゃない。
彼の驚いた顔は一瞬。
気付いたら私のナイフを持つ手を掴まれていた
sha「おしいなぁ、油断したやろ？」
『ッ』
こうなったら体術でなんとかすでなんとかするしかない。
ナイフを持っている手とは逆の足をシャオロン様へ蹴り上げるが、彼は余裕の表情で受け止めた。
痛みなんてまるで感じていない、余裕の笑みを向けながら。
sha「じゃあ次は俺の番やな」
『がっ！？』
ほんと一瞬の出来事、胸ぐらを掴まれて背中に強い衝撃。
息が出来ずむせ返る
視界には雲ひとつ無い晴天な空と、シャオロン様の顔があるだけ。
体は乗られて身動きが取れず、私のナイフを自身の首へ押し当てられていることに気づいたのは数秒後だった。
『まいり、ました…』
sha「しゃあ！やっぱ俺最強やわ！」
私が降参すると上から退くシャオロン様。
パチパチとシャオロン様を讃える拍手が響きわたり満更でも無いような表情を見せている
私は数秒間、終わっても尚その場から動くことができなかった。
悔しい…、いくら隊長といえ傷ひとつ、痣ひとつつけることが出来なかった。
それは私が女だからだろうか？シャオロン様が強すぎるからだろうか？
いいや、違う…。
私の努力がまだ全然足りていなかったんだ…
試験に受かって、入隊できて浮かれていた。
少しでも勝てるかもと期待してしまった私が甘かったのだ
悔しい想いが溢れ出る。
手に力を入れると、グラウンドの砂が私の手の中に納まる
sha「…大丈夫か？」
『……、はい』
立てるか？と手を差し伸べてきたシャオロン様。
その笑みはなんの悪気もない笑顔で輝いている
遠慮せずに彼の手をお借りすると、凄い力で引っ張られた
sha「惜しかったな、あれはびっくりしたで！」
『！』
やるやん！と私の頭を恥じることなく撫でてくれるシャオロン様。
しばらく撫でると彼は満足げに離れていった。
少し恥ずかしくなって俯いているとローレンス副隊長からお声をかけられる
la「凄いですね、隊長のナイフ弾いたの貴方が初めてですよ」
目の周りが熱くなった。
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すみれいん(プロフ) - にろ。さん» もうrbrのそのPCで主の過去を調べてもう全てを解き明かしてくれよぉぉぉともうハラハラですよ！ (2020年7月23日 18時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
ひひゃは - うぃ↑ああ↓（下に同じく） (2020年7月21日 20時) (レス) id: 2e0228b2c8 (このIDを非表示/違反報告)
アズライト@pitter - ぅ…うぇああああああああああああああああ！（下に同じく） (2020年7月21日 20時) (レス) id: 398b65f064 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - ……うわわわわワァァァァーー(謎のノリに乗りたかった。) (2020年7月21日 16時) (レス) id: ce94435e90 (このIDを非表示/違反報告)
クラロピ - わぁーお(ﾎﾟｶｰﾝ) (2020年7月21日 12時) (レス) id: 6ed93c7e9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にろ。 | 作成日時：2020年7月15日 1時
