ページ ページ11
たべものたちは、夢の代わりに無惨な姿になったんだよ。
ぼくはそんな変なことを思う。
嵐のためなら、どんなに苦しんだっていい。
嵐の足を引っ張る羽目になるくらいなら死ぬのだってかまわない。
死んだら五人じゃなくなるけどまぁぼくならいいでしょ。
大野さんの才能と翔くんの努力。
ずっと前からぼくは知ってるあいばさんのアイドルになりたいという意思と潤くんのまっすぐさ。
最近ちょっぴり反抗期気味だけど、それでもやっぱり潤くんなら許される、その「許され力」みたいなやつもアイドルの魅力だし。
うつくしくてきれいで、近くにいても最高な彼らには絶対に夢を叶えて欲しいんだよ。
吐き気に翻弄される荒い息の中でぼくはそんなことを思う。
「ぅっ……おえ、おげええぇええ！？？？げほげほっ！！！んっ………げええぇええっっ！」
慌てて息を吸えばひゅー、と喉が鳴る。それにまた胃が反応して、上へ上へと中身を上げようとする。
さっき吐いたものに浮かんでいたみどりとあかの破片はオードブルにかかっていたパプリカソースだろう。
「ひっ、んああ… ... おえぇぇええええええっっ！ ... げほげほっ…げえっ」
最後に吐き出した酸っぱいこれはきっと胃液。
きっと全部吐いてしまったに違いない。
体力も全てはきつくしたぼくはぼんやりと白い天井を眺める。
アリーナのコンサートの景色が目に浮かぶ。みんながうちわを振ってくれる、それに答えながらも空席がちらほら目立って。いつか、ドームを埋めれる日はくるのだろうか。
ぼくはゆっくりと立ち上がって水栓のコックをひねった。
くらくらふらふらする視界と思考の隅っこで、国立競技場で踊る僕らが見えた気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 370人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪音（ゆのん）(プロフ) - なので、きょもほくの「うつくしいひと」のきょも視点をお願いします。 (1月29日 12時) (
レス) id: c18d06783b (このIDを非表示/違反報告)
雪音（ゆのん）(プロフ) - あと、久々にリクエストなんですが、きょもほくの「うつくしいひと」という話を読んでいて、その話のきょも視点が読みたくなりました。 (1月29日 12時) (レス) id: c18d06783b (このIDを非表示/違反報告)
雪音（ゆのん）(プロフ) - こんにちは！お返事ありがとうございます。わかりました！楽しみに待ってます(^o^) (1月29日 12時) (レス) @page3 id: c18d06783b (このIDを非表示/違反報告)
2020(プロフ) - 雪音（ゆのん）さん» お久しぶりです！にのふま、時間ができたら修正してアップします (1月28日 22時) (レス) id: 5073d9421b (このIDを非表示/違反報告)
雪音（ゆのん）(プロフ) - こんばんは！あれ？にのふまの話、消えてる？ (11月3日 17時) (レス) id: c18d06783b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：2020 | 作成日時：2021年4月27日 16時
