smell~あの人の匂い~

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マホトおはよう

マホト昨日遅かったけど起きれた?

Aおはよう^^

A起きれたよ、眠いけど 笑

マホトよかった

マホト学校頑張れよ

Aありがとう





こんなことでLINEしてきてくれるマホトさんはやっぱり優しいなんて思いながら





学校の準備をしていつも通り遅刻ギリギリの時間に家を出る





『行ってきまーす！』




3人はまだ寝ていて返事は返ってこない





靴を履いて扉を開けると丁度みなみが来た





『みなみ、おはよう！』





通り過ぎようとするみなみに少し大きめの声をかける




「あ、Aおはよう」





私の声に気づいたみなみは急ぎつつも私の前で止まった





『珍しいね、みなみが遅刻ぎりぎりなんて』




「昨日寝落ちしちゃってさ…」




『ねー』




「何？」





いそいそとはや歩きになるみなみを呼び止めて





『ばっくれない？学校』




「は！？」





『だって、みなみと登校中に会うのなんていつぶり？なんなら初めて？』




「たしかに」




『なんか、神様が今日はこのまま遊んでいいって言ってる気がする』




「たしかに…ってならんわ」





呆れたようにまた歩みを進めるみなみに





『お願いっ！』





パンッと両手を合わせて頼み込む





「…はぁ」





歩みを止めたみなみは振り返って





「分かった」





そう言った





『ありがとー、もう、大好き』





みなみに駆け寄って抱きつく





「その代わり、夜ご飯はAの家でAの手料理ね」




『え』




「嫌？」




『…わかったよ…』





そんな約束をして私たちは学校と真逆の方へ歩き出した

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