[wrwrd!] Hard aport !!! ~Ⅱ~[実況者] (ページ9)

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「……はぁ、新人か。」

「そうです！いやぁ、こんな素敵なお方に出会えるなんて光栄ですわ～！」
「まぁまだ候補生なんすけどね。」
「言ったらあかんやんそれ！」

さっきからころころと表情を変える、丸眼鏡をかけたのはチーノというらしい。そして無口、というか、そんなチーノを巧みな反応で躱すのがショッピ、というらしい。2人とも幹部候補生。……珍しいな、あの男が2人も候補生を出すなんて。

「……まぁ、自己紹介しておこうか。海軍総司令官のA･レファンだ。この時期は基本的に海軍本部にいる。」
「ハーヴィーのとこっすよね。」
「あぁそうだ。……なんだ、君、海軍か？」
「っす。俺はインヴィンシブルの空挺部隊から。けど実戦でたことないまま候補生におるんですよ。」
「……あぁ、成程。」

あの男のしそうなことだ。ひと目パッと見て人の事を分析出来るやつだから、結果を見せなくてもあの男は素質がある奴を見分ける。なんだ、インヴィンシブルか。しかし恐らく、インヴィンシブルに乗る予定が……という所だろうか。

「チーノは？」
「僕は整備班っす。実戦向きやなくて。」
「あと、元詐欺師です。」
「え？」
「あっ、今はもう足洗ってるで！？」
「……口は達者なんだな、とにかく。」
「そ、そう！！そうですよ！！いや～さすがそーしれー！分かってはるぅ！」

……随分馴れ馴れしいな。あの男がどういう意図でこの子らを幹部にしようとしてるのか見ものだな。そう思い、立ち上がる。う、くらっとする。

「そ、そーしれー、大丈夫っすか？」
「っあぁ、……立ちくらみしただけだ。ところで……私は3日間休暇でな、このあと自室に戻るんだが、……君たちはどうするんだ？」
「どーする？俺ら今日暇な日やんな？」
「……色んなこと、総司令官さんから聞きたい。」
「ええなそれ！そーしれー、ええ？俺らまだ慣れてなくて、色々話、聞きたい！」
「ま、まぁそういうことなら……いいぞ。案内しーーーー」

突如、鉛がのしかかるような感覚に襲われる。急激に脳が揺さぶられる、瞼がいきなり重くなる。だめだ、ちゃんと立ってられない、何故……？
抗うすべもないまま、私はショッピの方へと倒れ込む。憔悴しきった2人の顔、あぁ、そういえば、そ、そんな顔、しない、で、つたえないと……。

「そーしれー！！！？」
「Aさん！！！！大丈夫っすか！！！」
「……ぅ、」
「っなんて……！？」

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･

「……きの、…………ねてな、ぃ……」

流石に、限界だ。