[wrwrd!] Hard aport !!! ~Ⅱ~[実況者] (ページ8)

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「おおおおおおお待たせしました！！！」
「！ん、ありがとう。すまないな、無理言って。」

ふわり、と味噌の香りが鼻に通る。緊張した面持ちの少女は、震えながらも丁寧にご飯を持ってきてくれた。ひとらんのお米で作ったおにぎりに、味噌汁、焼き魚にほうれん草の胡麻和え。……美味しそうだ。

「い、いえ……！！あ、あの、握手、してもらっても……」
「？わ、私と、か……？」
「は、はい！！あの、私、海軍のパレード、毎年見てて、……指揮を執る総司令官さんのこと、こっそりと、かっこいいなぁ、って、思ってたんです。」

私との会話に、照れくさそうに指先で遊んで、もじもじとする少女は大層愛らしい。……私とは、正反対だ。にかっ、と無邪気に笑う。

「……けれど私、昔から身体弱くて……軍人さんは難しいから、何か違う形で、軍人さんと関わりたくて……でも私、今日ずっと憧れてた人に会えてとっ……ても幸せです！」

「……ふふ、そっか。こんな私でよければ、握手しよう。」

黒い手袋を脱いで手を差し出すと、少女はきらきらと輝くような笑みでその手を両手で恐る恐る掴んだ。そしてきゅ、と優しく握ると、より一層、彼女が笑った。

「君、名前は？」
「エミリーです。エミリー･トワイライト。」
「そうか、エミリー。一生懸命、頑張ってくれ。……私のために、ありがとう。」
「！！……へへ、お褒め頂き、光栄ですっ！」

エミリー。よし、覚えたぞ。握った手の温かさがほんのりと残る。頭を下げて厨房へと戻っていったエミリーの後ろ姿が消えるまで見送ると、朝食に向かう。手を合わせて、頂きます。

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「ちょっと、アンタ何してんすか。」
「？な、なんだ……？」
「海軍総司令官帰ってきてるなんて、先輩ら一切知ってはりませんけど。」

鮭も半分進んだところ。そこで真正面から声を掛けられた。ぱ、と前を見たら、紫色のヘルメットを被った若い男。少し生意気そうに頬杖をついて私の食事風景を見てる。

「？……先輩？誰のことを言って……？」
「ちょっとショッピさん！俺達のこと名乗らんと！！司令官さん、俺らの事まだ知らんはずやで！！」

一方的に攻められる私に、青白い髪の丸眼鏡をかけたこれまた若い男がショッピ、と呼ぶヘルメット男に声を掛ける。まだ知らない？何を？

「……あ、せやった。」
「すんませんAそーしれーかん！というかそーしれー、こんなとこで食べててええん？」
「……さぁ？ところで君たちは……？」
「あ、後で説明するんで、取り敢えず食べてください！」

……なんだか、面倒くさそうだ。