[wrwrd!] Hard aport !!! ~Ⅱ~[実況者] (ページ4)

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「やぁ、コネシマくんにシャオロンくん。この椅子に座っているのがグルッペンだと思ったかね？」

グルッペンに向けていた態度が一変。その椅子に座るはずの人間が違うことを察した彼らは顔色を変えた。気まずそうな表情を浮かべて。

「……A、さ、」

「あぁ残念だが、はぐらかそうと逃げるのも無駄だぞ。外にはらんらんとゾムがいる。1歩でも出たら斬り掛かっても構わないと言ってあるぞ。」

あのお茶会の際、協力を仰いだのだ。グルッペンが急用だから、と2人を呼び出し、私がグルッペンの椅子に座る。そして入ったところを外からゾムとらんらんが鍵をかけ、3人が乱雑に避けられた、ティーパーティの残骸残る机の後ろに隠れている。

「……話をしよう。まさかここまでしないと君達と話が出来ないとは思いもしなかったがな。」

「「……」」

「…最近、戦績が悪いじゃないか。」

「……ぇ？」

私が手元に置いたのは２枚の紙。ロボロによるものであろう。対人の訓練の際、AIによる自動分析機能が試験的に加えられた。そのスコアは彼の元に管理されており、誰も見たことが無い。否、これは秘密裏に私とロボロだけて設置したのだから誰も知るよしがないのだが。

「……コネシマ、明らかに蹴りの力が落ちている。シャオロンに関しては、瞬発力と考えて、空振りしてるじゃないか。」

「…なんで、」

･

「死にたいのか、貴様らは。」

椅子に持たれて、足を組み、腕も組んで見下す。2人を2つの瞳で睨みつければ、顔が引き攣った。

「何を慌ててんのか知らんが、こんなの貴様ららしくないだろう。狂犬と呼ばれてたでは無いか。今ではただ餌が欲しいがために、可愛くワンワンと鳴いて、お利口になるしか出来ない仔犬のようだ。」

「Aさん、それは……」

「一つしかないだろう。貴様らが言える、言い訳は。書類なんて論外だ。……言ってみろ。」

「っ……」

「……言え、」

「……、ぃ……」

「……なんだ。」

「俺が、俺がもっと強くて、周りを見れてたら、……！」

「っ、そんな、俺ら、どんな顔して会ったらええんか、わからんくなる……！！」

ぎり、と、視線の先にあった2人の拳が握り締められる。……先程3人の話を聞いて、そう思うのは少し理解があった。私でも、こうなっていただろう。

じゃあ私は、どう声をかければいいのか。

気にするな、しか言ったことがなかった。大丈夫、としか、言ってなかった私に、こんな、こんな優しい台詞。

ーーー今だから、言える気がする。