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『…あの｢さっさと入ってください｣
うぅ…ｯと心の涙を流しながら、連れてこられたのはハッキリとは分からないがオフィスのような場所だった。
皆出払っているのか私とたしぎちゃんしか居らず、たしぎちゃんに腕を引かれ導かれるままに足を進める。すると急に両肩を押され、足も引っ掛けられたせいで身体は強制的に重力に沿って椅子に座らされた。
『ッ！？』
ガタッと椅子に尻もちをつく形で座ったせいで私のお尻は悲鳴をあげているがそれよりも
｢貴方の脳みそが馬鹿だからでしょうけど、何処でなにをしたらそうなるのか｣
ジーッと私のジャージのチャックを下げられ、耳に髪をかける赤眼鏡の美女が目の前にいる。
ゴクリと無意識に唾を飲み込んだ。
｢貴方…ジャージの下にシャツくらい着なさい。ふしだらですね、気持ち悪い｣
気持ち悪いｯ
ｸﾞｻｧｱｯと心の奥深くに刺さった。
馬鹿はまだチクッとした程度だったのに対してアッパーカットをもろに喰らった気分だ。
ジャージの下はスポーツブラだけだからそう言われても致し方ないのかもしれないけども、けども…！誰が好き好んで子供用のタンクトップを着たがるかよ、なんてたしぎちゃんに言ってもどうしようもない。
この悩みはきっとこの世界では私だけしか持っていないのではなかろうか、いや絶対そうだチクショウ
ふっと視線を下げ、ジャージを脱いで気づいたことだが血の跡を辿ると血はかなり下まで垂れており、ブラもその血を吸い赤く色づいていた。
その後は嬉しいことにたしぎちゃんが治療してくれた。
美女に手当してもらえるなんて…
カタカタと包帯や消毒液を片付けるたしぎちゃんは相変わらず冷たいが、やはり彼女はあの”たしぎちゃん”なんだと感じた。
サカさんにバレる前に部屋に戻って着替えなければ
…心優しいあの人のことだ、きっと悲しい顔で「なにがあった」のあとに「すまん」と頭を下げる姿が浮かんだ。
勿体ないがこのジャージは捨てよう
首元の包帯を隠すように血が染み込んだジャージを着直し、たしぎちゃんに『ありがとうございました、お優しいんですね』と礼を告げる。
どうせスルーされるか｢用は済みました、さっさと出ていって下さい｣と言われるつもりでいたがなんと
｢馬鹿言わないで下さいｯ!!｣と顔を赤らめた美女に怒鳴られた。
[ 35 ]
続く
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たま - 黒い海軍、とても素敵です！楽しく読ませていただいてます！！ (2021年10月29日 18時) (
レス) id: 3c52b2b4d9 (このIDを非表示/違反報告)
鏑矢 - 原作の世界選より革命軍の数が多そう (2021年5月24日 7時) (レス) id: 956b5bb3d4 (このIDを非表示/違反報告)
Marubox(プロフ) - 花蓮さん» コメントありがとうございます。私のオリジナルの世界観の妄想三大将達ですがお気に召して貰えて嬉しい限りです！ちまちまと頑張ります！ (2020年9月2日 20時) (レス) id: db25b1c069 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - ワンピースで海軍の三大将が最推しなので、この作品を読めて凄い嬉しいです。これからも、応援してます。 (2020年8月26日 22時) (レス) id: e4e2d39d01 (このIDを非表示/違反報告)
Marubox(プロフ) - Aceyuuさん» 私の妄想海軍を気に入って貰えて嬉しいです！！！ありがとうございます！ (2020年8月13日 14時) (レス) id: db25b1c069 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Marubox | 作者ホームページ：https://twitter.com/maru_kibun
作成日時：2019年1月6日 13時
