[ 24 ] ページ26
『こなくそッ…』
片足でつま先立ちをし、左手を棚に手をかけて右手を必死に伸ばして目当ての本を取ろうとするが届かず、ひたすら四苦八苦していた。
今朝の記憶はこうだ。
結局、手は無事に解放され、一応ということで両手を包帯に包まれた。
そして、おにぎりを美味しく頬張っているとサカさんが何かモゴモゴ…と言いたそうにしていので『どうかしましたか?』と問うと
「…お、お前さんの部屋の服を選別してくれとボルサリーノが」
案の定、何かを抱えていらした。
『要らないって…』
「そ、そんなんだが一度目を通して欲しいと…」
「特に本とかは見てみるといいと…」
『…』
消えるような声で言われたら断れらないし、本には唆られる。
『わかりました…とりあえず、服と選別と本を見てくればいいんですね』
サカさんが責められるのも申し訳ないし……
と、いうことで彼はまた仕事があるので手伝えない。
そして家具を売るにも中身をどうにかしないと行けないと後に言われたので仕方ないと腹を括って来たが…
『アッー!!!!くそッ』
届かねぇええええッ!!!!!
可愛らしい本棚を蹴り飛ばしてやろうかと足が動くが売り物、商品、と己の足を落ち着かせて傍にあったクッションを1発殴っておいた。
『誰だよッ、この本棚買ったやつッ』
と、前の人を愚痴りに愚痴りつつ再び、手を伸ばす。
下の方から取ればいいじゃないかと言う方は注意が必死だと思う。
何故なら、下の方を全て抜くと上のを取ろうとした時に本棚が踏ん張れずに、そのまま倒れてくることがあるのだ。
例え、それで本が取れたとしても潰される自信がある私はそんなこと出来ないでいた。
『ふッ…くッ……』
プルプルする足でギュッと目を閉じて、腕を伸ばしていると指に触れていた本が消えた。
『ん?!』
顔を上げて確認すると、本はこの部屋には存在しないはずの誰かの手元にあった。
[ 24 ]
120人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たま - 黒い海軍、とても素敵です!楽しく読ませていただいてます!! (2021年10月29日 18時) (レス) id: 3c52b2b4d9 (このIDを非表示/違反報告)
鏑矢 - 原作の世界選より革命軍の数が多そう (2021年5月24日 7時) (レス) id: 956b5bb3d4 (このIDを非表示/違反報告)
Marubox(プロフ) - 花蓮さん» コメントありがとうございます。私のオリジナルの世界観の妄想三大将達ですがお気に召して貰えて嬉しい限りです!ちまちまと頑張ります! (2020年9月2日 20時) (レス) id: db25b1c069 (このIDを非表示/違反報告)
花蓮 - ワンピースで海軍の三大将が最推しなので、この作品を読めて凄い嬉しいです。これからも、応援してます。 (2020年8月26日 22時) (レス) id: e4e2d39d01 (このIDを非表示/違反報告)
Marubox(プロフ) - Aceyuuさん» 私の妄想海軍を気に入って貰えて嬉しいです!!!ありがとうございます! (2020年8月13日 14時) (レス) id: db25b1c069 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Marubox | 作者ホームページ:https://twitter.com/maru_kibun
作成日時:2019年1月6日 13時