Fiona Ⅲ ─ イナズマイレブンGO (ページ35)

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『頂きます』と、声を揃えて合掌する。

普段の静かな空気とは違い、食堂はクラブハウスのメンバーのせいでとても賑わっていた。

「A、" ０番 " は大変か？」

「あ、僕もそれ気になってた！」

6年ｽﾞの郷石が尋ねると、合川が横から顔を覗かせた。

いずれは詳しく聞かれるだろうと予想していたAは、ゴッドエデンに来てからの日々について語り出す。

『大変じゃないよ？
時間もあるし、色々話すね』

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『初めは、私と教官達だけがゴッドエデンに居るものだと思ってた。

けれど春休みに、全国から寄せ集められた優れたプレイヤーが招集されると聞いたの。もちろん上手い選手が実際には居たよ。

でも私は自分の特訓に夢中で、訓練生のことも無視して、必殺技の練習をひたすらして関わらないように決めてた。

この遠征で、最後に試合をするでしょう？
その対戦相手のメンバーを、私が選ぶことになった。

訓練生にも試合のことが知らされて、ゴッドエデン内は大荒れ。
此処の訓練生はランク別に分けられていて、厳しい規則にも縛られてる。
それに加えて " 選抜チーム " を作るなんてことになったら、蹴落とし合いが既に始まっていて、彼らを見ていると虫の居所が悪かったの。

この機会に訓練生にも関わらざるを得なくなったから、
牙山教官に新しい規則を提案したり、素行が悪い訓練生を追放してもらったり、兎に角秩序が保たれるまで最善を尽くしたなあ。

ただ、特訓だけは欠かさずに続けたよ。
皆と今日こうして集まれて、本当に嬉しい！』

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Aはそう答えて微笑むと、ご飯を口に運んだ。

話を聞き終えた仲間達は、どこか誇らしげな表情をしていた。

「A、それを大変って言うんだろ！」

『え？そうなのかな』

「そうだ」

「将護の煩さは追放どころか島流しレベルだぞ」

「やんのか神山！」

聖城からの指摘を受け、間抜けな声を出すA。

そして、聖城を揶揄う神山。笑う仲間達。

いつものクラブハウスの雰囲気は、Aに唯一無二の安心感を与えたのだった。

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