Fiona Ⅲ ─ イナズマイレブンGO (ページ28)

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『断る』

Aは単刀直入に答えると、続け様にこう述べた。

『訓練生は力をつけてファーストランクに上がるのが目標。
……此処は、サッカーをする遊び場じゃない。
ゴッドエデンにいる存在意義を見失うな』

声をかけてきた訓練生と、そのギャラリーにも向けて発せられた Aの忠告ともいえる言葉は、印象深く彼等の心に畳み込まれた。

ゴホン、と牙山が咳払いをする。

「本日の日程はこれで終了した。
ランクが変わった者、番号を与えられていない者はスタジアムに残れ。それ以外は解散だ！
０番もご苦労だった」

訓練生達は牙山の解散指示を聞くと、足並みを揃えてスタジアムを出ていった。

番号付与のために残った新しい訓練生の集団を横目に、Aもその場を去ったのだった。

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教官らはタブレットを操作し、訓練生の情報を入力する。

スタジアムにはまだ沢山の訓練生が集まっており、教官達によって手早く順番に、必要事項だけが伝えられていった。

「1006番、隼総英聖。
セカンドランクに昇格で、今日から406番だ」

「ありがとうございます」

隼総と呼ばれた訓練生は教官に礼を言うと、次のステップへと移動した。

ゴッドエデンでは番号で訓練生を識別している為、専用のレーザーによって、練習着には数字が刻み込まれていく。

「101番、白竜。セカンドランクに配属だ。
それと。０番には、必要以上関わるな。
今回は大事を免れたがこれも規則だ」

「ありがとうございます。……分かりました」

白竜と呼ばれた訓練生は、教官の戒めにしっかりと応える。

番号を持たない０番と、自身の練習着に綴られた「101」の数字に、絶大な壁が存在することを改めて知った。

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