青学に来たのは神の子の弟

ウマの合わない二人 ページ34

不二「ガット切れてチャンス逃して...越前とは、お見合いばっかりっ...フフッ」

『だっ...』

腹を抑えて笑う不二先輩に言い返そうとしたけれど、恥ずかしくて言葉が詰まった

たしかに、あれは自分でも酷かったとは思う
しばらくしたら笑いが収まった不二先輩は、
むくれてる俺を見て優しく言った

不二「次は僕とやろうか」

『はぇ？』

いきなりで変な言葉が出たけど不二先輩はそれを無視して大石副部長達に交渉しに向かった

大石副部長はこっちを見て笑ったから、たぶん許しが出たんだろう

仕方ないからタオルを地面に置いて、もう一度コートに入る

不二「はい」

『？』

不二「桃のラケットだとAには使いにくいんじゃない？特にドロップとか...」

..えっと..ザッツ..らいと？

不二「また無理矢理英語使おうとしてるでしょ」

『なっ..なんでわかったんすか！！』

不二「顔が顰めっ面だったよ」

不二先輩は笑って俺の眉間を小突き、ラケットを取り替えた

コートに入って後衛に行こうとしたら、止められる

不二「A、ちょっと待って」

『？何ですか』

不二「Aは前衛ね」

『えっ』

不二「僕はAが取れなかったボールをカバーするから.....Aは僕を気にせずに動いていいよ」

ありがたい申し出だけど

『それ、不二先輩...つまらなくないんですか』

そう、ほとんど動かないのはつまらない。
でも不二先輩は大丈夫だと言った、そしてさっさとポジションに行く

何か...考えあんのかな

俺は不二先輩の考えとか分からなかったけど、
大石副部長が始めるぞって言ったから慌てて
ラケットを構えた

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