青学に来たのは神の子の弟

似てる ページ28

関東大会は、青学が勝ったって言われた

素直に喜べなかった

こんな気持ちで、レギュラーには居たくなかったから言ったのに

手塚「お前はレギュラーから外さない」

部長はそれしか言わなかった

モヤモヤが晴れないまま、コートに行くと
みんながすごい顔で俺を振り返る

『...ども』

桃城「A！！お前ちょっとこっち来い！」

桃城先輩に思い切り引っ張られて

菊丸「よいしょ！！」

菊丸先輩に何か頭に付けられた

『...なんですか』

ムスッとして見ると、今度は大石副部長が
俺のジャージの上着を羽織らせる

大石「袖を通すなよ！肩にかけるんだ！」

『...』

なんだよ...本当に

「「う"お"お"ぉ"ぉ"ぉ"！！」」


全員、俺を見て驚きの声をあげる

『なんですか..』

越前「これ」

越前君が俺に見せたのは、雑誌
開かれたページには兄ちゃんが載ってた

『...』

なるほど

菊丸「めちゃくちゃそっくりじゃんー！！」

河村「すごいな..まるで幸村精市だ」

不二「まるで、じゃなくて、弟なんだから」

『もういいですか』

桃城「待て待て！まだ」

『ていうか、これ、誰のっすか』

ヘアバンドを取って聞く

不二「荒井」

『...誰』

越前「レギュラーでもない先輩」

越前君は俺からヘアバンドを取って、
その先輩に渡した

なるほど、あの人ね









すると、ポケットから着信メロディがなった

『...すみません、ちょっと出てもいいですか』

大石「構わないぞ」

って言われてもね...囲まれてるから

ここでしろって事ね。
プライバシーもくそもないじゃん

まぁいいけど

『はい、もしもし』

《もしもし、A》

『兄ちゃん..どうしたの』

兄ちゃんって聞いた瞬間、みんなの目の色が変わった






《お前は、何も抱えなくていいから》

『えっ...』

《真田から聞いた...負けたんだろ、俺達立海は......その事で、何か抱えて悩むなんて事するなよ》

『兄ちゃん...？別に俺は』

《お兄ちゃんは心配されるのが嫌いなんだから
...まして、Aは弟だし..》

『...』

《全国、決勝で待ってるよ》

...待ってる？

『えっ、兄ちゃん！待ってるって！？テニス出来るの！？』

俺は、無意識にも声が明るくなった

《うるさいよA》

兄ちゃんは電話の向こうで笑ってた

《出来ないって言われたけど、諦められない..俺からテニスを取ったら何も残らないし。必ず戻るって、みんなと約束したからね》

『あ..』

《だーから、Aもウジウジしてないでもっと強くなって決勝までおいで》


いつもの兄ちゃんの笑顔が、鮮明に浮かんだ

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