紅一点は事務所1の騎士様！？(6) (ページ10)

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40. 2021.02.×× ページ10

「おはよう、って一番乗り？」
［みたいだね、俺ちょっとデスク行ってくるから］
「はーい」

今日はSHOCKの休演日で、ハニーレモンソーダの主題歌HELLO HELLOの振付を落とすために事務所に来ていた。

『Aおはよう、早いね』
「阿部くんおはよう、一番乗りだったみたい」

なんか久しぶりだね、と言えば阿部くんに2週間会ってないからね～と言われてその日数に一人で驚いてしまう。

「...そんな会ってなかったんだ」

毎日誰かしらから連絡が来るから、そんなに会ってないなんて思ってもみなくて。私の反応に阿部くんがくすりと笑っていた。

［じゃあ一回休憩で］

一通り入った振付を脳内で再生していれば、後ろから声をかけられる。

『Aちゃん、あれ食べていいやつ？ってしょっぴーが』
「ん？あ、いいよ～」

あれ、と指を差されたのは大量に買ってきたバレンタインのお菓子。
本当は作ろうかとも思ったんだけど、時間がなくて諦めてしまった。

「来年は作る、と思う」
『気持ちは受け取っておくね』
『作ろうと思ってくれた気持ちだけで十分やで！』

舘さんや康二くんの言葉に感謝していれば、楽屋に一人いないことに気づいた。

「...見つけた、」
『A、どうした？』

自販機に行けば飲み物を買おうとする蓮がいて。はい、と持ってきた紙袋を差し出した。

「ちょっと早いけど誕生日プレゼント」
『...マジ？』

開けていい？と嬉しそうにする蓮に頷けば、椅子に座るので隣にお邪魔した。