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教育学部に所属している私の周りには髪色が派手な男の子が多い。主な理由としては実習が始まると染められなくなるからで、それ迄にやりたい色をやっておこうっていう事なんだけど。
久しぶりに、真っ黒な、純日本人みたいな髪色の人を間近で見たなぁ。
「 ……いえ 」
なんて考えていると、黒髪の下の丸い眼鏡をクイッと動かした彼の、小さな低い声が耳に届いた。
……あ、何もついてないと。
じゃあ私、何でそんなに見られてたんだろってほんの少し顔を顰めると、泡の立つ黄色の液体を一口流し込んだ彼が、またぽつり。
「 ……こんな所、来ていいの？ 」
「 え？ 」
レンズの下の、涼し気な瞳が私を見ている。何が言いたいのか分からなくて黙っていると、彼は、はぁ、と溜息をひとつ零して口を開いた。
「 彼氏居るんでしょ、貴女 」
「 ……え、？ 」
私この人と初対面、だよね。彼氏が居ることは、大学の友達にすら言ってないのに、何で。
そんな不審感が分かりやすく顔に出ていたのか、彼はビールの残りをぐい、と飲み干してから「 松村北斗 」と一言。
「 へ、 」
「 名前。京本と同じ学部の、一年 」
京本。飛び出したその名前に、思わず斜め向こうに居る彼に目が行く。
「 ……大我くんの、友達？ 」
「 友達……というか、よく関わるメンバーの中に居るというか 」
まぁそんな事はどうでもいいのよ、って淡々と言って松村くんはジョッキを置く。
「 相田Aサン、で合ってるよね 」
「 うん、 」
「 で、京本の彼女 」
「 ……大我くんから聞いたの？ 」
「 それ以外無いでしょ 」
「 …、いつ？ 」
「 え？ 」
「 それ、いつ聞いたのかなって 」
予想外の質問だったのか、一瞬眉間に皺を寄せた松村くんは、少し間を置いて「 つい最近だけど 」って。
……つい、最近。大我くんは、私をまだ、彼女だと思ってくれてる？
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鳰(プロフ) - akikumaさん» 嬉しいコメント、有難うございます。大好きだなんて、恐縮です……。不器用な恋模様をダラダラと書いてしまっていますが、もう少しだけ引っ張ります。どうか最後まで楽しんで頂けますように😌 (4月25日 16時) (
レス) id: 1722422845 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 大好きな作品です！読んでてとても切なくなります🥺続き楽しみにしています！ (4月23日 1時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
鳰(プロフ) - ごましおさん» 暖かいコメント、有難うございます。前にも読んで下さっていたんですね、また出会えて凄く嬉しいです。自分なりのペースにはなりますが、今回は最後まで書き切るつもりですので、お付き合い頂けましたら幸いです。 (1月30日 0時) (レス) id: 348ed03cac (このIDを非表示/違反報告)
ごましお(プロフ) - 前回書かれてたときからこの話が大好きだったので再掲してくださって本当に嬉しいです(T-T)これからも楽しみにしてます…！ (1月24日 10時) (レス) @page22 id: 4d6203abd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳰 | 作成日時：2023年12月17日 15時
