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音ちゃんの「 パフェ美味しそう、食べたい 」発言に乗っかった慎太郎くんが、大きなヤツ頼んで一緒に食べよ、って言った事で二人は早々に頼む物が決まり、北斗くんも事前にネットで見ていた期間限定で苺が増量されているショートケーキに目を付けてきたらしく。
最後までメニュー表と睨めっこしているのは、やっぱり私だった。
「 A、いつもこういうの決めるの苦手だもんね 」
「 うん……ごめん待たせて 」
「 いやいや！俺らが即決し過ぎなだけだから 」
コッチも美味そうじゃね？ってメニューを指差しながら音ちゃんと話し始める慎太郎くんは、本当に気遣いが出来る人なんだなぁと改めて思う。
「 ゆっくりで良いよ 」
隣から聞こえて来た声に顔を上げると、私を見つめている北斗くんの瞳には優しい色が浮かんでいて、それがまた私を安心させた。
メニューを行き来して、北斗くんと同じケーキセットにしようって所まで決めて、不意に" ガトーショコラ "の文字に目が止まる。
「 …、決めたよ 」
「 おっ！じゃあ店員さん呼ぶね 」
すいませーん！と声を上げる慎太郎くんの姿をボーッと眺めながら、思い浮かべたのは、ガトーショコラ。
お店で出てくる様な三角形じゃなくて、四角く切られた、手作りの。
『 すっげぇ美味い 』
『 …ほんと？ 』
『 食べるの、勿体無いぐらい 』
去年の12月3日、大我くんの誕生日。他のプレゼントと一緒に、ガトーショコラを渡した。
渡して直ぐ、食べていい？ってその場で袋から一切れ取り出して口に運ぶのを、私は緊張しながら隣で見ていて。
目を見開いたかと思うと、ふにゃりと頬を緩ませた彼を見て、凄く嬉しくなったのを未だ、覚えてる。
そういえば、大我くんに手作りしたお菓子をあげたのは、後にも先にもあの一回だけなんだ。
「 はい、お伺いしま… 」
聞き覚えのある声がして、意識がひゅっと現実に戻って来る。
視界に映っているのは、前会った時と変わらず鮮やかな、ピンク色。
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鳰(プロフ) - akikumaさん» 嬉しいコメント、有難うございます。大好きだなんて、恐縮です……。不器用な恋模様をダラダラと書いてしまっていますが、もう少しだけ引っ張ります。どうか最後まで楽しんで頂けますように😌 (4月25日 16時) (
レス) id: 1722422845 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 大好きな作品です！読んでてとても切なくなります🥺続き楽しみにしています！ (4月23日 1時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
鳰(プロフ) - ごましおさん» 暖かいコメント、有難うございます。前にも読んで下さっていたんですね、また出会えて凄く嬉しいです。自分なりのペースにはなりますが、今回は最後まで書き切るつもりですので、お付き合い頂けましたら幸いです。 (1月30日 0時) (レス) id: 348ed03cac (このIDを非表示/違反報告)
ごましお(プロフ) - 前回書かれてたときからこの話が大好きだったので再掲してくださって本当に嬉しいです(T-T)これからも楽しみにしてます…！ (1月24日 10時) (レス) @page22 id: 4d6203abd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳰 | 作成日時：2023年12月17日 15時
