38 ページ38
.
「 あれ、違った??俺てっきり好き同士なのかと… 」
「 違うよ、笑 確かに北斗くんとは仲良いけど。大事な友達だよ 」
北斗くんは、いつも私の話を聞いてくれて、しんどいなって時に直ぐに気づいてくれて。優しさ成分だけで作られたみたいな人だなって思う。
出会ってからまだ少ししか経ってないけど、間違いなく、私にとって大事な人。
「 そっか、俺の早とちりだったね、ごめん! 」
「 わ、謝らないで、大丈夫だよ。慎太郎くんに悪気があった訳じゃないって分かるから 」
「 なら良かった〜〜 」
「 うん。…付け加えて言うとね、私、好きな人居るんだ 」
「 ……え!?そうなの!? 」
慎太郎くんが大きな声を上げた所で北斗くんが戻って来て、何事?って怪訝そうな顔で私達の顔を交互に見たけど、慎太郎くんは、「 いや!なんでもない! 」ってまた大きな口で焼きそばを食べ始めた。
その勢いが凄すぎたのか噎せちゃって、丁度戻って来た音ちゃんに何やってんのって笑われてて。
見るからに微笑ましい光景だったけど、私は一人で内心、好きな人が居る事口走るんじゃなかったって後悔してた。
だって、さっきまで楽しくて、苦しいのなんて忘れられてたのに、思い浮かべちゃったんだ。
大我くんの事。
_
「 貴女こういうのも出来るんだね 」
そろそろ出るかってなって、音ちゃん達が最後に選んだのはインラインスケート。
挑戦するのは初めてだったけど、何方かというとバランス感覚はある方みたいで、難なく滑れてしまった。
いつの間にか隣に並んでいた北斗くんが、滑りながら声を掛けてくる。
「 うん、割と得意みたい 」
「 なんとなく運動苦手そうって思ってたけど、勝手なイメージだったな 」
「 いやいや、人並みだよ?てかそういう北斗くんだって、散々向いてないからって言っておきながらめちゃくちゃ運動神経良いし 」
「 …人並みだけど 」
「 それは流石に嘘 」
.
804人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鳰(プロフ) - akikumaさん» 嬉しいコメント、有難うございます。大好きだなんて、恐縮です……。不器用な恋模様をダラダラと書いてしまっていますが、もう少しだけ引っ張ります。どうか最後まで楽しんで頂けますように😌 (4月25日 16時) (レス) id: 1722422845 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 大好きな作品です!読んでてとても切なくなります🥺続き楽しみにしています! (4月23日 1時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
鳰(プロフ) - ごましおさん» 暖かいコメント、有難うございます。前にも読んで下さっていたんですね、また出会えて凄く嬉しいです。自分なりのペースにはなりますが、今回は最後まで書き切るつもりですので、お付き合い頂けましたら幸いです。 (1月30日 0時) (レス) id: 348ed03cac (このIDを非表示/違反報告)
ごましお(プロフ) - 前回書かれてたときからこの話が大好きだったので再掲してくださって本当に嬉しいです(T-T)これからも楽しみにしてます…! (1月24日 10時) (レス) @page22 id: 4d6203abd5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:鳰 | 作成日時:2023年12月17日 15時