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「 大我くん、 」
『 うん 』
「 …あのさ 」






バイト先の女の子と、良い感じなの?


聞きたい事は山ほどあって、今聞かなきゃいけない事は喉元まで来ているのに、口に出せない。


大我くんは私の言葉を待っているのか、黙ったまま。

言いかけて、でもやっぱり言えなくて、それを繰り返していると、電話の向こうから、ガチャリとドアの開く音が聞こえた。






『 大我くん!まだ休憩時間だと思うけど人増えてきたからもう入って欲しいって 』
『 ん、分かった 』
『 あ、電話中だった?声掛けちゃってごめんね 』
『 大丈夫 』






女の子の声。明るくて元気で、可愛らしい、そんな声。

勿論、何の証拠にもならない。ただバイト先の子が、彼を呼びに来て、それで会話しただけ。


……だけど、今の私にはもう、それだけで。






『 ごめん、バイト戻んないと 』
「 うん 」
『 話の続き、また夜とか、 』
「 ううん、やっぱいい、大丈夫 」






そんな大した話じゃないから、だから気にしないで、バイト頑張ってね。

つらつらと言葉を並べて、大我くんが何か言う前に一方的に、通話の赤いマークの終了ボタンを押した。

途端にドッと押し寄せる、苦しい、痛い、怖い、悲しい。






「 ……大我くんって、呼ばれてた 」






分かってる。

これはただの醜い嫉妬で、彼の話を聞かずに電話を切ってしまったのは八つ当たりの様な物。何の解決にもなってないって、分かってる。


それでも、止まらない。

渦巻く黒い感情は、一度現れてしまったら自分じゃどうにも止められない。

今頃、さっきの女の子と話しながら、バイトしてるのかな。忙しかったとしても、会話する機会は幾らでもあるんだろうな。というかそもそも、ずっと同じ場所に居られるんだもんね。


……私とは、大違いだ。






「 やっぱりもう、潮時なのかな… 」






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設定タグ:京本大我 , 松村北斗 , SixTONES   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - akikumaさん» 嬉しいコメント、有難うございます。大好きだなんて、恐縮です……。不器用な恋模様をダラダラと書いてしまっていますが、もう少しだけ引っ張ります。どうか最後まで楽しんで頂けますように😌 (4月25日 16時) (レス) id: 1722422845 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 大好きな作品です!読んでてとても切なくなります🥺続き楽しみにしています! (4月23日 1時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ごましおさん» 暖かいコメント、有難うございます。前にも読んで下さっていたんですね、また出会えて凄く嬉しいです。自分なりのペースにはなりますが、今回は最後まで書き切るつもりですので、お付き合い頂けましたら幸いです。 (1月30日 0時) (レス) id: 348ed03cac (このIDを非表示/違反報告)
ごましお(プロフ) - 前回書かれてたときからこの話が大好きだったので再掲してくださって本当に嬉しいです(T-T)これからも楽しみにしてます…! (1月24日 10時) (レス) @page22 id: 4d6203abd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年12月17日 15時

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