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「 ねぇ、A。聞いてる？ 」
「 …っあ、ごめん、 」
「 大丈夫？最近ボーっとしてる事多いけど 」
「 うん、大丈夫だよ 」
大学内のカフェテリア。外の暑さから逃げて、音ちゃんと涼み中に私はまた意識が何処かに飛んでいたらしい。なら良いけど、って音ちゃんに迄心配そうな顔させちゃって、申し訳ないな。
七月が迫っている。実は、付き合って一年の記念日が、七月に来る。
会う約束をする口実としては、最適だなんて思ったけど。
( 別に、記念日にいざこざを起こしたい訳じゃないんだよね… )
記念日より前にちゃんと話して、このまま付き合うなら、もっと、ちゃんと。……別れるなら、別れる、で。それが一番良い。一年経ってからよりも、傷は浅い気がする。
大我くんとは、あの失言以降、顔を合わせていない。元々普通に大学行ってても会わないから、あの時がレアケースだっただけで、別に気に病む必要は無いんだけど。
「 はぁ… 」
「 溜息多いなぁ。幸せ逃げてくよ 」
「 じゃあ吸っとく 」
すぅっと息を吸うと、いや戻らないでしょって音ちゃんに笑われた。また溜息を吐きそうになって、ぐ、と口を閉じる。
「 そういえばさ、 」
「 うん 」
「 この前の飲み会、あったじゃん 」
「 音ちゃんがデロデロに酔った日ね 」
「 ねぇその話でイジるのそろそろ辞めようよ〜〜 」
「 ごめんごめん、笑 」
まぁ私が悪かったんだけどさ、って音ちゃんが膨らませた頬をつつくと、それでね、って話の続きが始まった。
「 Aは覚えてるか分かんないけど、あの場に金髪の男の子居たの覚えてる？ 」
「 …、金髪？ 」
私の記憶が正しければ、金髪は、大我くんただ一人だった、様な。いや、先輩にも居たかもしれない。
「 そう。やっぱ覚えてないか？同じ学年の、京本大我くんって言うんだけど 」
音ちゃんの口から本当にその名前が出るとは思っていなくて、固まってしまう。
「 …その人が、どうかした？ 」
「 その京本くんってね、男子だけどめちゃくちゃ美形で、芸能人みたいだって他学部にも流れてくるぐらいには人気なの 」
「 うん 」
「 それこそこの前の飲み会で初めて近くで見たけど、ほんと、女子顔負けの顔の綺麗さだったよ 」
「 そうなんだ、 」
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鳰(プロフ) - akikumaさん» 嬉しいコメント、有難うございます。大好きだなんて、恐縮です……。不器用な恋模様をダラダラと書いてしまっていますが、もう少しだけ引っ張ります。どうか最後まで楽しんで頂けますように😌 (4月25日 16時) (
レス) id: 1722422845 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 大好きな作品です！読んでてとても切なくなります🥺続き楽しみにしています！ (4月23日 1時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
鳰(プロフ) - ごましおさん» 暖かいコメント、有難うございます。前にも読んで下さっていたんですね、また出会えて凄く嬉しいです。自分なりのペースにはなりますが、今回は最後まで書き切るつもりですので、お付き合い頂けましたら幸いです。 (1月30日 0時) (レス) id: 348ed03cac (このIDを非表示/違反報告)
ごましお(プロフ) - 前回書かれてたときからこの話が大好きだったので再掲してくださって本当に嬉しいです(T-T)これからも楽しみにしてます…！ (1月24日 10時) (レス) @page22 id: 4d6203abd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳰 | 作成日時：2023年12月17日 15時
