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その後の講演会の間もずっと、隣に京本くんが座ってると思うと、変にソワソワして落ち着けない。お陰で寝ることはなかったけど、話が全く頭に入ってこなかったから何の意味も無かった。






( あ…そろそろ終わりそう、かも )






そんな空気感を感じ取って、目の前でこくりこくりと船を漕いでる由宇ちゃんの肩を叩く。






『 ん……あれ、もう終わった? 』
『 うん、そろそろ礼すると思う 』
『 おっけ、起こしてくれてありがと 』






あれ、Aもしかして寝てない?って由宇ちゃんに、なんか今日は眠くなくて、って苦笑い。

少しも気にしてないんだろうけど、こんな会話も、きっと彼の耳に入ってる。そう思うとまた心臓が音を立てる。


……嫌だな。そんな突然やってきた、無謀なもの、認めたくないな。






( 大丈夫、まだ。まだ、踏み止まれる )






なんて考えていたら、起立、って司会の先生の声がして、一斉に立ち上がる生徒たち。






『 おわ、 』






一時間近く座っていた所為か、立ち上がった瞬間にふらふらとよろけてしまった。

肩と肩が、ぶつかる感覚。






『 あ、ごめ…… 』






そう言いかけて顔を上げて、思考が止まった。

……この時、彼のビー玉みたいな黒い瞳に映った私は、一体どんな間抜けな顔をしていたんだろう。






『 俺こそ、ごめん 』






目が合ったまま、優しい声でそう言って、申し訳なさそうにふわりと微笑む。

たった、それだけ。それだけのことで、私は動けなくなった。















( ……すき、だ )















警告の様に鳴り響く鼓動が、もう決して後戻りが出来ない事を、痛いぐらいに教えてくれた。



無謀な恋をした、高二の夏前。

それから半年と少し、ひっそりと想い続けて。高三になった私に転機が訪れる。






『 うそ、 』






京本くんと、同じクラスに、なった。






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設定タグ:京本大我 , 松村北斗 , SixTONES   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - akikumaさん» 嬉しいコメント、有難うございます。大好きだなんて、恐縮です……。不器用な恋模様をダラダラと書いてしまっていますが、もう少しだけ引っ張ります。どうか最後まで楽しんで頂けますように😌 (4月25日 16時) (レス) id: 1722422845 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 大好きな作品です!読んでてとても切なくなります🥺続き楽しみにしています! (4月23日 1時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ごましおさん» 暖かいコメント、有難うございます。前にも読んで下さっていたんですね、また出会えて凄く嬉しいです。自分なりのペースにはなりますが、今回は最後まで書き切るつもりですので、お付き合い頂けましたら幸いです。 (1月30日 0時) (レス) id: 348ed03cac (このIDを非表示/違反報告)
ごましお(プロフ) - 前回書かれてたときからこの話が大好きだったので再掲してくださって本当に嬉しいです(T-T)これからも楽しみにしてます…! (1月24日 10時) (レス) @page22 id: 4d6203abd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年12月17日 15時

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