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「 高校の時の友達には一回ちゃんと話し合わないと、って言われてて 」
「 うん 」
「 それが正解だって、分かってるんだけど。……怖いんだよね、 」






この状況を変えるためにしなきゃいけない事を、私はとっくに理解してる。至極単純な事なんだけど、出来ない。


だって、彼と向き合ったら、ぼんやりと見えている私達の「終わり」が、ちゃんと「終わり」になってしまうかもしれないでしょう?






「 相田さんは、まだ京本の事、好きなんだよね 」
「 …そうだよ 」






たった一瞬目が合うだけでも、激しく音を立てる心臓が、嫌でも教えてくれる。






「 女の子と話してたり、腕掴まれてたり。それ見て凄く嫌だと思っちゃった。……私の彼氏なのに、って 」
「 うん 」






口にすればするほど、モヤモヤは大きくなっていくばかり。醜い嫉妬だって分かってる。でもそれをする資格は、今はまだ、残ってる筈なんだよ。






「 ……ごめんね、さっき知り合ったばっかなのに、こんな話聞いて貰っちゃって 」
「 いや、俺が聞き出した事だから 」






聞くだけ聞いて、何も出来なくてごめん、なんて言うから慌てて首を横に振る。


松村くんが謝ることなんて何も無い。話聞いてくれただけでもう、十分。吐き出せて、少し楽になったし。

どんだけ良い人なの、って思ったこと口にしたら、苦笑いして「 そんなんじゃないよ 」って。別に謙遜しなくたって良いのにな。






「 あ、私のアパート、これ 」
「 へぇ。此方側、来たことなかった 」
「 …ん?松村くんて、どこに住んでるの? 」
「 あ 」






私の質問に、やべ、って口を覆う仕草。……まさか。






「 家の方向、真反対なんでしょ 」
「 ……そんな事は 」
「 絶対嘘 」






申し訳無いよ…って私が言うと、そう言うと思って黙ってたって。いや、今ドヤ顔する所じゃないからね、松村くん。






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設定タグ:京本大我 , 松村北斗 , SixTONES   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - akikumaさん» 嬉しいコメント、有難うございます。大好きだなんて、恐縮です……。不器用な恋模様をダラダラと書いてしまっていますが、もう少しだけ引っ張ります。どうか最後まで楽しんで頂けますように😌 (4月25日 16時) (レス) id: 1722422845 (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 大好きな作品です!読んでてとても切なくなります🥺続き楽しみにしています! (4月23日 1時) (レス) @page50 id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ごましおさん» 暖かいコメント、有難うございます。前にも読んで下さっていたんですね、また出会えて凄く嬉しいです。自分なりのペースにはなりますが、今回は最後まで書き切るつもりですので、お付き合い頂けましたら幸いです。 (1月30日 0時) (レス) id: 348ed03cac (このIDを非表示/違反報告)
ごましお(プロフ) - 前回書かれてたときからこの話が大好きだったので再掲してくださって本当に嬉しいです(T-T)これからも楽しみにしてます…! (1月24日 10時) (レス) @page22 id: 4d6203abd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年12月17日 15時

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