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十四頁 ページ16

用具倉庫に着くと留三郎の他に2人が、作業していた


『留三郎、縄梯子を貸してくれる?』

留三郎「ん?構わないがどうしたんだ?」

『伊作含めた保健委員全員が穴に落ちてる。』

留三郎「何ぃ?!またか!」

?「相変わらずですね。」

?「また穴を埋めないとなあ…。」


留三郎は用具倉庫の中へ消えていった

こういうことは日常茶飯事らしい
残された2人はやれやれと、いつもの事だと言うように話した
紫色の忍装束を着ているが、さっき会った3人より存外まともそうな印象だ


?「僕の顔に何か付いてますか?」

『いや、何も。ただ、君と同じ学年の他生徒と会った所だったから。』

?「あぁなるほど。僕は4年ろ組の浜守一郎です。田村三木ヱ門とは同級です。」

『浜守一郎ね。覚えた。』


会ったとだけしか伝えなかったが、彼は何となく察したらしい
隣にいた萌葱色の忍装束を着た彼は富松作兵衛と言った
深緑は6年、瑠璃は5年、紫は4年、萌葱は3年、2年は青、水色は1年のようだ


留三郎「持ってきた。縄梯子の使い方分からないだろう。俺も行く。」

『そうだね。助かる。』

留三郎「俺は少しの間行ってくるから、2人で作業していてくれ。」

作、守「「はい!」」


用具倉庫から縄梯子を借り、2つの縄梯子を担いだ留三郎を連れて元の場所へと戻った


留三郎「伊作!今引き上げるからな。」

伊作「留三郎!僕は大丈夫だから先に下級生達をお願い!」


下級生を優先させる優しさ
ただそれだけだと言うのに、何か引っ掛かりを覚えた
それを頭の片隅へと追いやり、私も借りてきたもうひとつの縄梯子を留三郎に倣って近くの木に結んで穴の中に降ろした

無事に5人全員を引きあげた
落とし穴に落ちて汚れてはいるが、怪我はないようだ


伊作「すまない、留三郎。」

留三郎「いいさ、同室じゃないか。」


まるで感動の再会のよう
木に結んでいた縄梯子の紐を解き、くるくると巻いて纏めた


伊作「Aさん、ありがとう。」

留三郎「ありがとな。縄梯子は俺が持って帰る。」

『どういたしまして。じゃ、ここに置いておくから。』

?「「あ、ありがとうございました!」」


他の下級生の子供達は声を揃えて礼を言った


『怪我がなくて良かったよ。』


手を振ってその場をあとにした

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(プロフ) - とても素敵なお話ですね〜!!前作と同様、応援させて頂きます!!これからもお体に気をつけて更新頑張ってください✨✨ (2022年11月23日 19時) (レス) id: 7d2166206e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リーヴル | 作成日時:2021年4月11日 16時

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