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綾部喜八郎side
仙蔵｢喜八郎、Aが元の時代に帰るらしい。｣
喜八郎｢なんでそれを僕に？｣
仙蔵｢知りたいだろうと思ってな。｣
見透かしたようにニヤリと立花先輩は笑った
どうもこの人に、隠した感情を隠すことは難しいようだ
気にくわない
仙蔵｢不満そうな顔をするな。可愛い後輩に対する親切心なんだ。このまま何も言わずにでも良い。しかし、後悔が残るようではいけない。正しい選択をするといい。｣
喜八郎｢…分かりました。｣
……………
………
…
喜八郎｢物の見事にあの時は騙してくれましたね？｣
仙蔵｢おかげでAに想いを伝えることが出来たのだろう？良かったじゃないか。｣
喜八郎｢…本当の想いはまだ伝えてません。｣
仙蔵｢やれやれ、先は長いな。｣
6年生の卒業式が終わり、皆別れの挨拶をすませていた
これから5年へと進級し、今まで背中を見ていた6年生の先輩がいなくなることに違和感を感じる
口が裂けても、本人に言うつもりは無いが
『立花くん！卒業おめでとうございます。』
仙蔵｢ありがとう。離れがたくなるな。｣
僕にはこんな浮ついた言葉を言うことはできない
『相変わらず口が上手いんですから。また落ち着いたら、学園に来てくださいね。』
仙蔵｢そうするよ。しっかりやっているか作法の様子を見に行かねばいけないしな。｣
『喜八郎くんが委員長代理になるんですから、それは大丈夫ですよ。』
仙蔵｢だ、そうだ。良かったな、喜八郎。｣
『私も手伝いに行くからね。』
喜八郎｢そうですね。Aさんが、いますし万事何とかなりますよ。｣
仙蔵｢頼もしいな。それじゃあ、行くよ。｣
突然、立花先輩は僕を見ながらAさんの手を引いて頬に口付けた
喜八郎｢は？｣
『何してるんですか？！』
仙蔵｢餞別だ。後、卒業祝いをもらった。｣
今度こそ、立花先輩は僕たちに背を向けて去っていった
『…びっくりした。』
少しだけ顔が赤い彼女を見る
何となく嫌で立花先輩が口付けた彼女の頬を、僕の服の袖で拭った
あの人は最後まで僕をからかった
きっと僕がAさんのことであれば、揺れ動くことを知り嬉しかったのだろう
どこまでも遠い大きな背中に追いつきたいと思えるくらいには、尊敬していたのだと心の中で呟いた
『喜八郎くん寂しそうですね。』
喜八郎｢まさか。｣
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澄香 - 完結おめでとうございます！結構前の作品ですが、、、とても素敵な作品でした！ (2月3日 20時) (
レス) @page21 id: 3292c399a2 (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんですよ〜☆ - 完結おめです!!!!リーヴル様の他の作品を見てきます(^^ω) (2023年1月24日 18時) (レス) id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうDX - 結構前の作品ですが, 完結おめでとうございます。読んでしまったら読む手が止まらなくなる,そんな心惹かれる素敵な作品でした。キャラ達の夢主への心情の変化や夢主の心の変化が少しづつ変わっていくのがとても面白かったです。本当にありがとうございました！！ (2022年8月11日 0時) (レス) @page21 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高に面白かったですし、めちゃくちゃ泣きました。本当に素敵な作品でした。完結、寂しいですがこれからも頑張ってください！本当にありがとうございました！ (2022年1月19日 18時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 本当に面白かったです！何で今まで気づかなかったんだろう、と思うくらいの傑作です。オチが多数あったり、作中に伏線を入れていたりと工夫がされていて、読みごたえがありました。最高の作品をありがとうございました！ (2021年12月15日 18時) (レス) @page21 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リーヴル | 作成日時：2021年3月24日 1時
