┗終 ページ17
『三郎次くんは私を変えてくれた。人と向き合うことを、忍たまが私を大切に思っていることを教えてくれた。私が誰もいない所へ沈んでいくのを救いあげてくれた。3年経って、私より身長が高くなって、大人っぽくなって…すごく戸惑ったの。』
たぶん、海から救い出してくれたあの事の意味を三郎次くんは知らない
私にとってあれは何よりも光だったんだ
『三郎次がいれば私は強くなれる。隣にいられることが何よりも嬉しい。』
三郎次｢…ほんとずるい。｣
今度は三郎次くんの顔が真っ赤だ
三郎次くんは私の手首から手を離して、頬に触れた
三郎次｢…目、瞑って。｣
近づいてくる三郎次くんの顔
『ま、待って。』
三郎次｢聞こえない。｣
彼の顔が私に触れるその瞬間、私はギュッと目を閉じた
三之助｢そこまで許可した覚えはねーぞ？｣
伊助｢次屋先輩！良いところだったのに出てっちゃ駄目です！｣
ここにはいないはずの人の声が聞こえた
驚いて目を開ける
三郎次くんは慌てて私から顔を離した
三郎次｢伊助え！｣
伊助｢ちょっ！僕は止めたんですよ？！｣
三郎次｢…お前いつから見てた。｣
伊助｢…さ、三郎次先輩がAさんに飾り紐をつけてる時。｣
三郎次｢ほお？｣
三之助｢俺達は伊助が煙硝蔵に入らず、コソコソしてるから気になって来たってわけ。｣
俺達…？よく見ると伊助くんや三之助くんだけでなく3年生全員いる
これを見られたなんて恥ずかしくて仕方がない
三郎次くんは3年達と口論し始めた
伊助｢…Aさん、おめでとうございます。は組的には万々歳です。｣
『あ、ありがとう。でも覗き見はやめてね。』
伊助｢それはすみません。お詫びと言ってはなんですが、その緑色の飾り紐の意味を教えますね。｣
『意味があるの？』
伊助｢はい。三郎次先輩と同じ髪色、つまり自分と同じ色をつけて見る度に自分を思い出してっていう意味が込められてます。飾り紐には2人の縁が続くようにっていう想いが込められてます。｣
『そっかあ…。』
きっと伊助くんが教えてくれなかったら、知らないままだっただろう
三郎次くんが素直に教えてくれるとは思わない
伊助｢嬉しそうですね。｣
『うん、もっと三郎次くんが好きになった。』
伊助｢それ本人に伝えてあげてください。｣
『ふふ、そうだね。今は無理そうだけど。』
伊助くんと離れた所で、三郎次くん達の様子を見る
照れて怒っている三郎次くんと落ち着いて話せるのはまだ先のようだ
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澄香 - 完結おめでとうございます！結構前の作品ですが、、、とても素敵な作品でした！ (2月3日 20時) (
レス) @page21 id: 3292c399a2 (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんですよ〜☆ - 完結おめです!!!!リーヴル様の他の作品を見てきます(^^ω) (2023年1月24日 18時) (レス) id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうDX - 結構前の作品ですが, 完結おめでとうございます。読んでしまったら読む手が止まらなくなる,そんな心惹かれる素敵な作品でした。キャラ達の夢主への心情の変化や夢主の心の変化が少しづつ変わっていくのがとても面白かったです。本当にありがとうございました！！ (2022年8月11日 0時) (レス) @page21 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高に面白かったですし、めちゃくちゃ泣きました。本当に素敵な作品でした。完結、寂しいですがこれからも頑張ってください！本当にありがとうございました！ (2022年1月19日 18時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 本当に面白かったです！何で今まで気づかなかったんだろう、と思うくらいの傑作です。オチが多数あったり、作中に伏線を入れていたりと工夫がされていて、読みごたえがありました。最高の作品をありがとうございました！ (2021年12月15日 18時) (レス) @page21 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リーヴル | 作成日時：2021年3月24日 1時
