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池田三郎次side
Aの長い髪を見ながら、渡せず懐に入れたまま放置している飾り紐をどうするか考えていたら、運良く機会が巡ってきた
手鏡を持っていた事には焦った
飾り紐に気づいたAは目を見開いて驚いていた
バレたのなら仕方がないと素直に伝えていた
きっと僕の顔は赤い
彼女は状況が飲み込めないのか聞き返す
『わ、私に？』
三郎次｢…そうだ。｣
『似合うと思ったの？』
三郎次｢ああ、そうだよ。…実際、似合ってる。綺麗だ。｣
Aの顔がみるみるうちに赤くなっていく
彼女の照れた顔は初めてで、思わずドキリとした
僕の贈った物で、僕にとっては特別な表情を見せてくれた彼女を見れたことが、こんなにも嬉しいのか
『き、綺麗だなんてそんな…ありがとう？え、えっと嬉し…。』
三郎次｢…すきだ。｣
『へ？』
三郎次｢…Aが好きだから、贈りたかった。｣
ずっと言えずに、邪魔されるからと言うことから逃げていた、この想いを伝えた
じっと目を見る
『う、うそ。』
三郎次｢嘘じゃない。｣
『三郎次くんが私を好きになるなんて。』
三郎次｢なら僕がどうでもいい奴に飾り紐なんて贈ると思うか？｣
『……思いません。』
Aは観念したように呟いて、赤い顔を隠すように両手で顔を覆った
その手首を握って口を開いた
三郎次｢好きだ。｣
『わ、分かったから待って。』
三郎次｢待たない。Aは？｣
『…き。』
三郎次｢聞こえない。顔から手のけてよ。僕に顔を見せて。｣
握った手首をゆっくりと彼女の顔から離すように引くと抵抗もなく離れた
『わ、たしも…三郎次くんが、好き、です。』
この想いが実る可能性なんて低いと思っていた
でも彼女は答えてくれた
僕を好きだと言ってくれた
『なんでちょっと意外そうな顔するの。』
三郎次｢いや、好いてくれると思ってなかった。｣
『…私だって三郎次くんが私を好きなこと知らなかった。』
三郎次｢僕はたぶんAが前髪を切った時から。｣
『え？！会ったばかりの時じゃない。』
三郎次｢そうだよ。Aは？｣
『その前にそんな急に名前呼ぶようにならないで。』
三郎次｢名前呼んでって言ったのはAだろ。｣
『…3年前の話持ち出さないでよ。』
三郎次｢で、いつから？｣
『…その時だよ。海に落ちたのを三郎次くんが引き上げてくれた時からだと思う。その時は、これが恋だなんて思わなかった。』
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澄香 - 完結おめでとうございます！結構前の作品ですが、、、とても素敵な作品でした！ (2月3日 20時) (
レス) @page21 id: 3292c399a2 (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんですよ〜☆ - 完結おめです!!!!リーヴル様の他の作品を見てきます(^^ω) (2023年1月24日 18時) (レス) id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうDX - 結構前の作品ですが, 完結おめでとうございます。読んでしまったら読む手が止まらなくなる,そんな心惹かれる素敵な作品でした。キャラ達の夢主への心情の変化や夢主の心の変化が少しづつ変わっていくのがとても面白かったです。本当にありがとうございました！！ (2022年8月11日 0時) (レス) @page21 id: b43443e8a9 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高に面白かったですし、めちゃくちゃ泣きました。本当に素敵な作品でした。完結、寂しいですがこれからも頑張ってください！本当にありがとうございました！ (2022年1月19日 18時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
小桜(プロフ) - 本当に面白かったです！何で今まで気づかなかったんだろう、と思うくらいの傑作です。オチが多数あったり、作中に伏線を入れていたりと工夫がされていて、読みごたえがありました。最高の作品をありがとうございました！ (2021年12月15日 18時) (レス) @page21 id: 8b4a915ba2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リーヴル | 作成日時：2021年3月24日 1時
