【忍たま】遠慮させていただきます。2

52.お久しぶりです ページ9

さあ今日から9日間は委員会お手伝いだ
1日目は作法委員会
兵太夫くんが迎えにくてくれることになっている

正直に言うと不安しかない
最初が作法かあ…
いやどの道行くんだけどさ…作法かあ…
何度目か分からないため息をつく


兵太夫｢Aさーん、失礼しまーす。お迎えに来ました！｣

『兵太夫くん、こんにちは。』

兵太夫｢さ、行きましょうか。｣


手を繋がれて作法委員会が活動している場所へと向かう


兵太夫｢そういえば、Aさんって誰がどの委員会か知ってるんでしたっけ。作法委員会の人とは会ったことありますか？｣

『うん、知ってるよ。黒門伝七くん以外とは1度は会ったことがあるかな。』

兵太夫｢そうなんですね！…作法委員の紙を引いた時顔色が悪いように見えました。大丈夫ですか？｣

『心配してくれてありがとう。あんまり大丈夫じゃないけど、頑張るよ。』

兵太夫｢何かあったら、僕が守ってあげます！｣


強気に笑う兵太夫くんを見て、胸を抑える
君はカッコイイ男になるよ


『…ありがとう。』


作法室に着いた


兵太夫｢失礼します。今日はお手伝いでAさんを連れてきました！｣

『…失礼します。』


入室すると全員が私を見る
立花仙蔵くんと会うのは初めてここに来た時以来だ
にこやかに微笑んでいる
私と兵太夫くんが手を繋いでいるのを一瞬見て表情が固まった気がした

浦風藤内くんは食堂で会った
一言も話していないが、最初に会った時の怖がる雰囲気はなく会釈してくれた

黒門伝七くん、彼は私を訝しげに睨んでいた
私がそちらに顔を向けると逸らされてしまう

そして私の1番の不安である…綾部喜八郎くん、彼もまた会うのはここに来た時以来だ
やはり表情は全く読めない
彼を忘れたことはない
常に彼が掘ったであろう落とし穴にハマらないよう注意して行動しているから


仙蔵｢天女様、お久しぶりです。ようこそ作法委員会へ。今日はよろしくお願いします。｣

『お久しぶりです。こちらこそ、お役に立てるか分かりませんがよろしくお願いします。』


私を天女と呼ぶのはまだお前を受け入れる気は無いという拒否だろうか
貼り付けたように綺麗な笑顔を向けられ、座るよう即される

兵太夫くんに手を引かれて、隣に座った

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