86.ほんとにむり ページ44
外へ行くための門に着くと、2人の上級生がいた
小平太「来たか!聞いたとは思うが、俺たちとは別行動だ。天女は下級生と一緒に行動してくれ。今日は裏々山までだ。」
一方的に告げて2人は準備運動を始めた
金吾「…僕たちも準備運動しましょう。終わったら出発です。」
金吾くんは寂しそうに言った
あんな一方的に言われては、一緒になんて言えないだろう
まして三之助くんと上級生2人の仲は悪くなっている
1年生の自分がわがままを言ってはいけないと我慢しているのだ
準備運動をしながら考える
なんだかなあ…
いつも元気で明るいという印象が強いからだろう
静かなのは違和感となる
しっかりと準備運動をして出門票に記名をして外に出た
上級生の2人は先に走りに行ってしまったようだ
三之助「じゃあ、しゅっぱーつ。」
四郎兵衛「そっちじゃないですって!」
『先行きが不安。』
金吾「あはは…。」
気を取り直して走り始めた
…よくよく考えるべきだった
山なのだ、坂道なのだ
走ることを苦手とする人間の体力が、忍術を学び体力をつけている彼らと大いに違うということを欠落していたのだ
『…はっ、も、むり。ほんとにむりです。』
30分くらいは走った
ゆっくりだったため全然先へ進めていないと思う
現在、私は地面に手をつけてぜえぜえ息を切らしていた
三之助「…さすがに体力なさすぎじゃないですか?」
四郎兵衛「だ、大丈夫ですか?」
金吾「もう少ししたら川がありますから、そこまで頑張りましょう?」
『…運動は苦手なん、です。は、ふう、大丈夫大丈夫。そう思えば何とかなる…。川ね、うん、川まで頑張る…。』
ゆっくりと立ち上がり、さっきよりも遅い速度で走り始め川へと向かった
川につき、水を飲む
冷たくておいしい
生き返ったような気分だ
3人も水を飲んでいる
『ごめんね、体力なくて…。』
四郎兵衛「しょうがないです!それにAさんは事務の仕事が主だから、体力が違うのは当然です。」
金吾「僕も最初はAさんと同じくらい体力なかったですよ!」
三之助「…まあ、今日ぐらい歩いてもいっか。裏々山には行けないけど、行ける所まで行って今日は帰りましょう。」
三之助くんの言葉に、四郎兵衛くんと金吾くんは賛同した
彼が気遣ってくれるとは正直驚いてしまった
いや彼には気遣ってるという気はないのだろう
彼にとってそれが良いと直感で思ったからこその言動だ
『三之助くんありがとう。』
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スイちゃんですよ〜☆ - だいすこです!(^^ω) (2023年1月24日 14時) (レス) @page50 id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
リーヴル(プロフ) - 冴川冬香さん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます!楽しんで頂けて幸いです。冴川冬香さんのご病気が治るよう頑張って続きを書かせて頂かきますので、よろしくお願いします! (2021年2月24日 20時) (レス) id: 17c0458bc0 (このIDを非表示/違反報告)
冴川冬香(プロフ) - 面白くて1から一気に読みました。57話見てから現在進行形で泣きじゃくっております……!続きが早く読みたくてたまらない病気にかかってしまったようで……。続き楽しみにしています!頑張ってください!! (2021年2月24日 17時) (レス) id: 33f8ec8fc5 (このIDを非表示/違反報告)
リーヴル(プロフ) - ルージアさん» そう言っていただけてとても嬉しいです…!これからも色んなキャラと関わっていくので、よろしくお願いします! (2021年2月20日 15時) (レス) id: 17c0458bc0 (このIDを非表示/違反報告)
ルージア(プロフ) - やっべ、作法委員会の話を見ていたら…涙が…、応援しています!頑張って下さい!!! (2021年2月20日 15時) (レス) id: 66ff90a11a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リーヴル | 作成日時:2021年2月18日 11時