【忍たま】遠慮させていただきます。2

81.時には役に立つ ページ39

No side

しんベヱ｢食満先輩たち、僕たちのこと見てたね。｣

喜三太｢話しかけてはくれなかったね…。｣

平太｢…でも、あの、冷たくて怖い先輩はいなかったよ。｣

作兵衛｢…悪ぃな、俺がもっとしっかりして、ちゃんと食満先輩と向き合う覚悟があれば良かったのに。｣

しん、喜、平｢｢｢そんなことありません！｣｣｣

しんベヱ｢富松先輩が僕たちのためを思って、守ってくれていたことは知っています！｣

喜三太｢そうですよ！富松先輩がいなかったら、僕たちはもっと先輩たちと会うのが怖かったと思います…。｣

平太｢…富松先輩がいたおかげです。｣


3人の言葉に彼は涙が出そうになってしまう
それを慌てて堪え、｢ありがとな｣そう一言伝えた

――――――――――

『1年生の皆はちゃんと分かってるじゃない。』

作兵衛｢Aさん！なんで…。｣


皆が驚いて私の方を向いた


『急須持っていくの忘れてたよって言うのは建前で…。もう1つやっておきたいことがあるんだ。しんベヱくん、喜三太くん、平太くん、協力してくれるかな？』


3人は顔を見合わせて頷いた


食堂を後にし、残り少ない作業を再開した
上級生2人は先に作業を再開させていたが手の進みは遅い
こちらを気にしている


『…今日は天気が良かったね。』


大きめな声で話しかけた


しんベヱ｢だから皆で布団を干したんですよ！｣

喜三太｢そしたら風で布団が吹っ飛んじゃったんです！｣

守｢っ！｣

作兵衛｢…大丈夫だったのか？｣

喜三太｢すぐに追いかけて捕まえました！｣

平太｢そ、その後、3人でおやつを食べたんです…。｣

喜、しん｢｢あるみ缶の上にあったミカンがすごくおいしかったね！｣｣

守｢んっっっ！｣

しんベヱ｢レモンがあったけど酸っぱくて食べられなかったね。｣

喜｢レモンの入れもんを探したけど手頃な大きさ見つからなかったよー。｣

守｢ぶふぉっっ！｣


かなり無理やりだが、3度目で我慢できなくなったのだろう
吹き出した
浜守一郎くんは笑い出したら中々とまらない
必死で堪えようとしているが、全然できていない

しかし上手くいくものだなあ…
アルミ缶やレモンって室町時代になくない？というツッコミは無しでいこう
かなり大袈裟な演技だったが、浜守一郎くんには効果的だったようだ
親父ギャグも時には役に立つんだなと思いながら、笑い止むのを待った

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