65.迷える心 ページ22
中在家長次side
月夜が辺りを照らしている
忍者が忍ぶには明るすぎる夜だ
夜空には満天の星が輝いていた
『…今日は星がとても綺麗に見えるだろうね。さあ、共に最後の夜の星を見に行こう。』
彼女の言葉を思い出した
あれは先程まで話していた物語で、結ばれない2人が最後の夜を過ごす際に女に言った男の言葉だった
夜更けに外に行くのは敷地内でも危険だから無理だと思っていたが、彼女が学園長に直談判したらしい
外出届を人数分持ってきてくれた
ここは私たち6年生と彼女が初めて会った場所だ
彼女曰く、｢ここに来た時すごく見晴らしが良かったのを思い出した｣と
彼女にとって怖い思いをした場所だというのに
案内をしたのは私だが、私を含め皆はなぜ星を見に行こうと彼女が言ったか理解できなかった
『季節によって見える星は変わります。あれは…』
一つ一つそこにある星が何か指さしながら話している
静かに彼女の声を聞き続ける
『…きっと2人もこんな夜空を眺めていたんでしょうか。』
そう言って上を見上げるのをやめ、不破と私を見た
『物語の2人にとってこの夜空は最後でした。結ばれないという運命から逃れるための。…だから今日の夜は、不破くんと中在家くんの迷える心を最後にしましょうか。』
彼女の言葉が心に積もる
図書室で｢永遠なんてない｣と言った時の彼女は悲しそうだった
長次｢…きり丸、怪士丸、久作。今まで怖がらせてすまなかった。｣
雷蔵｢惑わされていたとはいえ、とても怖い思いをさせた。すまない…！｣
きり丸｢中在家先輩…不破先輩…。｣
長次｢…ずっと、謝らねばと思っていた。謝ればきっとお前たちは優しいから許してくれるだろう。しかし、許されてはいけないんだ。｣
雷蔵｢これは僕らの戒めだ。また天女が来て、怖がらせるようなことがあれば、顔向けなんてできない。もう後輩に悲しい目をさせたくなかったんだ。｣
久作｢……先輩は俺たちのこと全然わかってません。どうして、勝手に決めつけるんですか…俺は、俺たちはそんなこと望んでません！｣
きり丸｢俺は以前の先輩に戻ってほしいです。｣
怪士丸｢僕もです。僕たちに優しく笑いかけてくれる先輩方がいないのは悲しいです。｣
長、雷｢｢………。｣｣
どうしたらいい
また悲しませてしまう
『…もう十分すぎるほどあなた達は罰を受けましたよ。そして、彼らも十分すぎるほど我慢をしました。心配なのは分かります。でもここで答えないことは罪だ。』
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スイちゃんですよ〜☆ - だいすこです！(^^ω) (2023年1月24日 14時) (
レス) @page50 id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
リーヴル(プロフ) - 冴川冬香さん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます！楽しんで頂けて幸いです。冴川冬香さんのご病気が治るよう頑張って続きを書かせて頂かきますので、よろしくお願いします！ (2021年2月24日 20時) (レス) id: 17c0458bc0 (このIDを非表示/違反報告)
冴川冬香(プロフ) - 面白くて1から一気に読みました。57話見てから現在進行形で泣きじゃくっております……！続きが早く読みたくてたまらない病気にかかってしまったようで……。続き楽しみにしています！頑張ってください！！ (2021年2月24日 17時) (レス) id: 33f8ec8fc5 (このIDを非表示/違反報告)
リーヴル(プロフ) - ルージアさん» そう言っていただけてとても嬉しいです…！これからも色んなキャラと関わっていくので、よろしくお願いします！ (2021年2月20日 15時) (レス) id: 17c0458bc0 (このIDを非表示/違反報告)
ルージア(プロフ) - やっべ、作法委員会の話を見ていたら…涙が…、応援しています！頑張って下さい!!! (2021年2月20日 15時) (レス) id: 66ff90a11a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リーヴル | 作成日時：2021年2月18日 11時
