30.存在してはいけない ページ33
三郎side
驚きの声をあげて私を見る天女様
前髪で目は隠れてしまっているから表情は完全には分からない
さあ、なんと答える
『なんてひどいことを…！』
天女様の頬に涙が伝う
それを見て思わずカッとなり、胸ぐらを掴んで壁に押し付ける
三郎｢お前もどうせ前の天女と同じのくせに！その涙は同情のつもりか！｣
『うっ！っ、私は！同情なんてしません…！』
三郎｢ならどういうつもりだ！｣
『私は前の天女に対して腹を立てているんです！あなたの面の下を暴くなんて行為は愚かだ！あなたの変装は！命に等しいくらいのもののはずだ！そんな命を暴いて手篭めにしようとするなんて、最低な行為だ！』
三郎｢知ったような口を！お前に何が分かる！そうやって理解した風に装って、可哀想にと、辛かったねと、慰めるつもりか！｣
『それは、私の役目じゃない！あなたに寄り添えるのは同級の者達だけだ！そこに私は必要ありません！そうでしょう？！』
彼女の言葉にハッとして胸ぐらから手を離す
すると彼女は咳き込み膝をついた
いつの間にか首を絞めるように圧迫していたのだろう
『ゴホッ、ケホッ…、…さっきの、同情や慰めの言葉は前の天女が言ったことですね？そうやって近づいて、あなたの素顔を暴いた。』
睨むように彼女を見る
『きっとあなたは私が恐ろしくて仕方がないんでしょう。』
雷蔵｢これ以上は…｣
『あなたは、自分の素顔を暴いた人間が憎いはずです。殺したいくらいに。でもそれは叶わなかったんですね。自分の手で殺せなかった。なら、あなたの憂いを断つことができるなら、私を天女として殺して構いません。それで、あなたの心残りが、憎しみが、苦しみが、少しでも断ち切れるなら私はこの命は惜しくない。』
懐から鏢刀を取り出し、彼女に近づく
『ごめんなさい、私の存在があなた達をこんなにも苦しめてしまった。ごめんなさい、あなた達にこんな役目を押し付けてしまってた。』
彼女は涙を流し続ける
『…きっとあなたのように私を憎む人が他にもいるんでしょう。少しだけ優しくされて安心していたんです。あなた達は苦しんでいたのに、それを知ろうとしなかったからこんなことになってしまったんだ。やっぱり私は、存在してはいけないんだ…。』
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Sora(プロフ) - 主さんのこの作品最後まで読まさせていただきました🙏🏻涙止まらなくてどうしようかと😅😂この作品を読んで私的に主さんの作品、Uverworldさんの『えくぼ』という曲がめちゃ合うと思いました👍🏻だいすきです (3月25日 23時) (
レス) @page42 id: 7a82de3b69 (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんですよ〜☆ - だいすしです！(^^ω) (2023年1月24日 13時) (レス) id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
スイちゃんですよ〜☆ - (^^ω)ｯｯｯｽｩｩｩｩｩｩｩだだﾀﾞい好きｨｨﾃﾞｽｩｩ (2023年1月24日 13時) (レス) @page50 id: 888b3d648c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リーヴル | 作成日時：2021年2月14日 14時
