【忍たま】遠慮させていただきます。

18.これはやばい ページ20

『空は青いな』


今日は外に出て掃除している
こればっかりは忍たまに絶対に会わないというのは難しい
だから吉野先生にお願いして、各学年に会わない場所と時間をこと細かく教えてもらい何とか接触を避けている


『掃除が終わったら秀作くんとおばちゃんから貰ったおはぎ食べようかな。』


ガサガサッ


『わっ』


植木から何かが動く音がした

びっくりした
え、なんだろう…

そっと近づいてみるとそこにいたのは


『えっと、ジュンコ？』


シャーと返事をするように鳴く


『う、おおお、本物だ。ほんとに美人さんだね。え、どどどうしようか。ジュンコ、飼い主さんのことろへ戻らなくていいの？心配してるよ？』


ジュンコはこちらをじっと見て、そして私に近づき腕に巻きついた


『え、おお？やばい、初めての経験だよ。蛇に巻き付かれるなんて。ジュンコはひんやりしてて気持ちいいね。』


シャーとまた鳴いた
これは私に飼い主の元へ連れて行けと言っているのだろうか

困ったなあ
とりあえず生物小屋に行ってみようかな

ジュンコを連れて生物小屋へと歩く
曲がり角を曲がるとそこには真っ白な狼がいた


『…あ、死んだ。』


え、学園に狼はまじ？本当に飼ってんの？
あ、犬かな、狼に似てる犬いるもんね
いやよく考えたらジュンコも毒蛇だし、狼くらい飼ってるか

狼は私に近寄ってくる

狼って背を向けたらアウトとかあるのかな
狼は私の前まで来たかと思うと私に擦り寄ってきた


『…これは犬だな。』


可愛いなおい！
思わず撫でる
すると気持ちよさそうに鳴いた
肩には美人な蛇、足元には可愛い狼
2匹ともすっかり懐いたのか離れない


『多分この子も脱走しちゃったのかなぁ。たぶん狼飼ってるところと毒虫を飼ってる場所って違うだろうし…。』


モフモフを楽しみ、ジュンコのヒンヤリ感を味わっているうちに双方から声がした


？｢おーい、ジュンコー！どのにいるー！｣

？｢ハク！どこだー！｣


あ、飼い主さんの声がする
犬は飼い主の呼び声に答えるんっていうよな…


『はっ！違う！そんなこと考えているうち場合じゃない！このままだと鉢合わせする！』


え、やばい、ほんとどうするよ
逃げるか？いや、どっちに行っても鉢合わせコースだ


『と、とりあえず、飼い主さんが迎えに来てくれたよ？行かなくていいの？』


2匹はじっとこちらを見て動かない


『待機かー。うん、そっか…。』

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