忍術学園の事務員はラナンキュラス (ページ16)

今日:15 hit、昨日:2 hit、合計:15,833 hit

食堂で喧嘩するなページ16

そーっと入り口に近づき、チラッと入り口の壁側を見る

そこには下を俯いて、入るか入らないか迷っているきり丸がいた

『(フフッ、可愛いな)』

きり丸にそっと近づき、目線までしゃがむ

きり丸「ね、ねぇちゃん…」

きり丸は恥ずかしそうに目をそらした

『きり丸』

私は指で自分の頭をちょんちょんとつついた

きり丸は指につられるように私の頭に視線を移した

きり丸「あ！それ」
『フフッ、きり丸が私の誕生日にくれた手拭いだよ』
きり丸「持っててくれたんだ」
『当たり前だ、大好きな弟から貰ったプレゼントだぞ？捨てるわけがない』

私はきり丸の顔を手で包み込んだ

柔らかくて、すべすべで可愛らしい頬っぺを触る

少しからかってやろう

『大泣きしたことは忘れてあげるから』
きり丸「掘り返してる時点で忘れる気ないだろ！」

と頬を膨らませて怒った

『バレたか』

舌を出しながらいたずらっ子の様に笑う

『さ、ご飯を食べなさい』
きり丸「うん！」

乱太郎「きり丸遅いよ～」
しんべい「僕もうお腹ペコペコ…」
きり丸「わりぃわりぃ！」

私はカウンターに立つ

『ご注文は？』
しんべい「僕はAB二つ！」

両手を広げ、よだれがだばだばと流れ落ちていく

『よだれよだれ！』

私は慌ててしんべいのよだれをふく

きり丸「しんべいのよだれはいつもの事だよ

俺はＡ定食！」
乱太郎「私はB定食で！」
『はいよ、おばちゃーん。ＡとBそれぞれ二つずつ』
おばちゃん「はーい」
『出来たらまたとりにおいで』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

三人の頭を優しく撫でる

３人「はーい！」
『金吾！喜三太！出来たからとりにおいで』
2人「はーい！！」
『次～』

乱太郎達の後ろに並んでいた子達に声をかける

喜八郎「おや、Aじゃないですか。さっきぶりです」
『喜八郎か、さっきぶり』
？「喜八郎、月影さんといつ知り合ったんだ？」
？「なに！？
忍術学園四年生の中で教科の成績が一番なら実技の成績も一番、忍たまの期待の星のこの私より先に月影さんと仲良くなるなんて！！」
？「誰が四年生の中で一番だ
私の方が学年一のアイドルだ！」
？「ふざけたことを言うな！」
？「なにをぉー！？」

学年一優秀な子と学年一のアイドルの子が喧嘩を始める

『こらこら、喧嘩はやめないか』

注意をするが一向にやめない

この野郎…

ワナワナを震え出す

喜八郎「…A？」
『お前ら………

食堂で喧嘩するなぁぁぁ！！！！！！！』