霊感少女と妖怪の世界 二の章

ビビビ！！ねずみ男！ 8話 ページ8

猫娘「あんたのせいでAちゃんが食われたじゃない！！！」

猫娘はまたねずみ男な引っ掻く。

ねずみ男「だ、だってAちゃんが喰われれば万事治るだろっ！ってひいいっ！ビルが崩れる前にこいつに殺されるーー！！」

その時、鬼太郎がハッとなにかを思いついた。

鬼太郎「父さん降りていてください！」

目玉「な、何！？何をするつもりじゃ鬼太郎！」

鬼太郎は目玉親父を降ろすと、下駄を手に持ちがしゃどくろに突進する。

猫娘「えっ！？鬼太郎！」

下駄を打ちつけるとがしゃどくろの体がぐらりと倒れる。その時口から骨の腕を何本か伸ばし鬼太郎を捕らえると生気を吸収していく。

猫娘「鬼太郎ーーーっ！！」

生気を吸われた鬼太郎は痩せこけ、そのまま食べられてしまった。

ねずみ男「き、鬼太郎…。」

猫娘「そんな…。」

目玉「とほほ…鬼太郎、Aちゃん…。」

その時、がしゃどくろが三人にまた襲いかかろうとすると、動きが止まった。

三人「「「？」」」

がしゃどくろの頭からなにかがぶつかる音が聞こえ、頭部の一部が割れて痩せこけた人がドサドサと落ちてきた。

すると、鬼太郎のちゃんちゃんこから人魂が出てきて鬼太郎の体の中に入ると、みるみる生気が戻ってきた。

鬼太郎「ふう。」

目玉「おおっ！鬼太郎！」

鬼太郎「これでもう体を保てないだろう。」

がしゃどくろの体がぐらつき、鬼太郎は髪の毛を一本抜くとそれを尖らせ、さらに霊力を込めると槍のように形成させ、がしゃどくろの眉間に投げ飛ばすと見事に刺さり、あっという間に崩れていった。

猫娘とねずみ男は喜び、目玉親父も泣きながら鬼太郎の元に駆け寄る。

目玉「鬼太郎〜！」

鬼太郎「心配かけてすみません父さん。ねずみ男の言葉がヒントになったんです。捕まった瞬間に魂をちゃんちゃんこの中に隠してワザと生気を吸わせたのですよ。」

目玉「なるほど、そして魂の霊力で下駄を操り、頭を内側から砕いたんじゃな。」

がしゃどくろ《そうか……貴様はあの幽霊族の末裔……不死身なわけよな。》

鬼太郎「それはお互い様だろうがしゃどくろ。何百年になるかはわからないけど、もう一度ゆっくり眠ってもらえないか？人間もきっと懲りたはずだ。」

がしゃどくろ《うむ。今は眠るとしよう……。》

すると、崩れた骨の瓦礫から人魂がのぼってきた。

鬼太郎「(奪われた生気が持ち主の元へ戻っていく。)」

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