【男主】もう一人の六年生は任務中 玖【忍たま】

父親 二段 ページ32

side 諸泉尊奈門

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雑渡「はい、そこまで」


文次郎「なっ！？」


安部「…っ！？」













組頭が苦無をぶつける二人の間に割って入る。



二人の動きはピタリと止まり、

一瞬だが時間も止まった気がした。

















文次郎「おい！ なんで止めるんだ！」


雑渡「周りをよく見ろ」


留三郎「…っ！ Aは何処だ！？」


雑渡「彼なら保健委員会が忍術学園へ運んでいるところだろう。となると、」


伝蔵「この闘いに意味は無い。全員で保健委員会を探すんだ！ 忍術学園まで援護する！」


















気付けばAくんの姿はなかった。




私達の目的はAくんを取り返すこと。

その目的は果たされようとしている。




となれば、この闘いは…





全員が忍術学園を目指して駆け出す。


















伝蔵「半助！」


土井「…っ……！ 山田先生…！ ここは大丈夫です！…はやく、Aを…」


伝蔵「…わかった」

















いつしか三人の姿

漂う殺気でさえ感じ取れない程

私達は遠退いた。




それでも、私は背後が気になった。



















諸泉「……追ってきませんね…」


雑渡「気にするな」



















何故追って来ない…？



Aくんを攫うのが目的なら

追ってくるはず…




それとも先回りしてる？








チラつく疑問を抱えながら

私達は走り続けた。


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