【男主】もう一人の六年生は任務中 玖【忍たま】

大運動会「森の中」四段 ページ14

side 諸泉尊奈門

_______________________________________






こんな所まできて…

まさか宝探しをすることになるなんて…






片手で持てる程の木箱






宝の特徴はそれだけで、

何処を探すかはヒントすら無かった。


















………って！ 違う！！


真剣に宝探しをしてどうする！







とある記憶に、


雑渡「いいか、尊奈門。宝探しも大事だが、一番は彼だ。見失わない様に気を付けろ。」


と…。




組頭の言葉を思い出す。







宝探しは重要じゃない。

優先は彼…、





鬼居Aの動向を探る事。








最近、タソガレドキ城周辺を

彷徨いている者がいると聞いた。




疑っている訳じゃないが、

もし彼と何らかの関係があるなら…







タソガレドキの為に突き止めなければならない。


彼がタソガレドキ城に災を齎すなら、

私はそれを阻止しないと…



















例え、彼を殺めることになったとしても…。



















ドサｯ…！！






諸泉「ｸﾞﾊｯ！ いっててて… 何なんだ、急に…！」













反応に遅れて私は

落ちてきた何かの下敷きになる。




その何かを退かして目をやれば、

一瞬思考が停止する。















諸泉「…っ……A…？」


？「やはりな。」


諸泉「…っ！？ 誰だ！」


？「そう構えるな。そいつを返せ。」















彼の名前を口にしたのがいけなかったのか。



私の発した言葉に確信を抱き、

彼を渡せと言ってきた。




私は咄嗟に彼を後ろに隠す。









待てよ…


「渡せ」じゃない……？



















諸泉「…………… “ 返せ “ ……？」


？「二度は言わない。そこを退け。」


諸泉「悪いが、私にも任務がある。彼を他に渡す訳には行かない」


？「お前らが “ 持っていていい者 “ ではない。」



















さっきから意味が解らない事ばかり…


何なんだ…

「持っていていい者」って…







足が竦むのを感じる。

その理由も何だか解っていた。











コイツは、強い。







悟った瞬間、

低い体勢から突っ込んで来たコイツに反応出来ず、

腹部に一発。



















諸泉「…ぐっ…！ 彼を…どうするつもりだ…」











その場に膝をつく。

そいつは不気味に笑って言った。














？「コイツをどうするかは、



















__________… 父親である俺が決める事だ。」



______________

大運動会「森の中」五段→←大運動会「森の中」三段

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す