【男主】もう一人の六年生は任務中 漆【忍たま】

年下の小松田くん 五段 ページ20

side A

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鉢屋「A先輩がどうかしたのか？」


尾浜「………A先輩が小松田さんより…、」



















いつもの様に屋根を移動していると

静かに囁かれる俺の名前。



と、小松田くんの名前…




この声は尾浜だな。

俺は咄嗟に屋根から廊下へ降りる






そして、
















『俺が何だって？』


尾浜「A先輩！？ な、何故ここに…？」


『食堂に行く途中だ。それより俺どうかした？』


尾浜「……い、いえ…」















俺と小松田くんの名前が出れば

何を言おうとしていたのかは

ある程度予想が出来た。




判りやすく圧をかけてみる。





すると尾浜は黙り込んでしまった

別に怒ってるわけじゃないが…













『それより、お前らは食堂行かないの？』


久々知「あ！ そろそろ俺達も行かないと！」


『早く行かないと無くなっちゃうぞー。ほらほら、行くよー。』


鉢屋「食べないくせに(((」


不破「八左ヱ門は？」


久々知「多分もう行ってる！」













話の意識を無理やり捻じ曲げる

皆は食堂へ行こうと歩き出す



久々知を先頭に

最後尾を俺と尾浜で歩く。


















尾浜「……A先輩って何歳なんですか…(ﾎﾞｿｯ」


『知ってるんじゃないの？』


尾浜「小松田さんより年上ってことは知りました」


『ふーん』



















聞こえるか聞こえないかの声量



俺の年齢を特定したわけじゃないのか。

でも年上っていうのはバレたな


















『この世には「知らなくていい事」がある。お前が知りたがっている事は「知らなくていい事」だ。』


尾浜「俺達には「言えない事」ですか」


『……そんなワガママ言わないでよー。俺が卒業したら教えてあげるからさ』


尾浜「約束ですよ」


『はいはい』



















知らなくていい事




その仕分けは大変だ。

何が必要で何が不要なのかを理解する。


勿論、それは自分じゃ手に負えない時がある。





でも、これは本当に「知らなくていい事」













俺達は食堂でいつも通りの時間を過ごした。





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