「キミ色、恋物語。」#6.17

◆１２ -Ｎ- ページ12

他の男ならｺﾛっと落ちるんだろうな。





普通に可愛い部類に入るんじゃねぇの？


まぁ、俺は興味ないけど(笑)






和「ごめん。俺、好きな人いるから。

園田とは付き合えない。」



申し訳ないけど、断らせてもらうね(笑)







未「そ、っか…。」



和「ごめんな。

俺はそいつ以外興味ねぇから(笑)」





そう、あいつしか俺は興味ない。



真夏に咲く向日葵のような、

眩しい笑顔で笑ってくれて、


可愛い声で俺の名前を呼んでくれて、


どんな時も優しさで包んでくれるあいつが、




――俺は好きだから。






未「だれ、ですか？」





見た目と違って、結構しつこいのな(笑)





和「それは…、秘密。」




初めましての人に、そんなこと教えねぇよ。



友達にも言ってねぇのに(笑)








未「羨ましいな、その子。」



和「え？」



未「二宮くんに、そんなに愛されて…。」



和「・・園田…さんにも、いつか現れるんじゃない？」



未「…だと、いいな。」







ﾁﾗっと時計を見ると、５時半を過ぎていた。






A、待ってるよな…。





早く帰らねぇと。







和「じゃあ、俺帰るわ。」



未「…ま、待って！」



和「え？」





そう言って振り返った時、



頬に柔らかい感触がした。







それが園田からキスされたってことに気づくのは、






未「ご、めんねｯ…。ﾊﾞｲﾊﾞｲ…。」





園田がそう言ってから。









まさかこの場面をAに見られてるなんて、




この時の俺は思いもしなかった。





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