44Bittersweet ページ44
『二宮雅紀…もしかして先輩、二宮和也のお兄さん！？』
由紀｢そう。私からしたら大事な親戚なの。｣
でもそれならそうと先輩も言ってくれたらよかったのに。
なんで隠したんだろう…
由紀｢もう2人のことは邪魔しないし翔にも潤にも言ってあるから安心して。｣
『ありがとう、ございます。』
涼香｢一件落着？｣
『うん！ごめんね今まで心配かけて。』
涼香｢ううん、よかったよ〜ほんとに。｣
気がつくと由紀さんは仕事に戻っていて
その姿はいつものお嬢様な彼女ではなく
旦那さんと楽しそうに働く普通の素敵な女性だった
お土産用のチョコレートも合わせてお会計して
また来るね、と約束して店を出た。
ずっと中にいたからか、さっきより寒く感じた。
涼香｢参考にしたいとか言ったけど、こんなにおいしいの作れないよね(笑)｣
『ここのチョコレートを越えるのは難しいね〜』
外はすっかり暗くなっていて今日はもう帰ることになった。
涼香｢じゃあ、またお買い物行こうね！｣
『うん！今日はいろいろありがとう。』
笑顔で手を振る涼香に、ああ、あの子の恋が実ってほしいなと心から思った。
先輩は人気だから心配さなくてもバレンタインは寂しくないだろうね。
まてよ、翔さんも人気だから私以外の女子にも貰うよね…
“彼女がいる”とは宣言してるらしいけど、優しいからたくさん貰ってきそう(笑)
ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯ
急にポケットが震えびっくりして誰か確認せずに出てしまった。
『もしもし広瀬です…』
｢え？わかってるよ(笑)｣
『あ、翔さん！？』
｢なに、確認せずに出たの？｣
しまった。翔さんは心配性だからこういうのは絶対注意される。
『ごめんなさい…』
｢まあいいや、由紀から連絡あって今迎えに来てるから。｣
『え！わざわざごめんなさい。』
｢も〜さっきから謝りすぎ。そこはありがとうでいいの！｣
『あ、ありがとう(笑)』
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作者名：かげ。 | 作成日時：2018年3月31日 11時
