ウィンター・マジック (ページ38)

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38ちぎれそうな糸ページ38

あーあ、やっちゃったよ。

先輩の言葉についカッとなって

真相も聞けないまま逃げてきちゃった。

でも絶対なにか隠してるのは間違いない。

私には言えない…か、普通。

あ！じゃあ由紀さんに聞いたらいいんじゃ…

その手があった。
でも連絡先なんて知らないし、カフェにいつ来るかもわからない。

ってゆうか今日バイトじゃん！
忘れるとこだった(笑)そろそろ出ないと。

『こんにちは～店長っ…』

勢いよく店に入った私の視線の先で

店長が仲良さそうに話していた女性は

私が会いたかった翔さんの元カノだった。

由紀｢お久しぶり。元気にしてた？｣

『え？あ、はい…なんとか。』

由紀｢潤くんの許可はもらってるから今日はAちゃんのこと借りるわね。｣

『じゅ、潤くん！？』

松本｢俺らも大学の同期なんだよ。｣

由紀｢あら、知らなかったの？｣

『え、じゃあ店長も翔さんと知り合い…？』

松本｢黙っててごめんね(笑)｣

唖然としている私の手を引っ張り外へ連れ出す由紀さん。

『どこに行くんですか！？』

由紀｢んー、私の家？｣

さあ乗って乗って！と言われて目の前を見ると、いかにも高級そうな車が停まっていた。

『こんな高そうな車乗れませんよ！』

由紀｢これはそんな高くないから大丈夫だって！｣

『え、これはってことは他にも車が！？』

由紀｢みんな3台は持ってるでしょう？｣

も、持ってないよ！！