31大事だから ページ31
ファミレスから帰ってきた私は、とりあえずお風呂で温まることにした。
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智くんが先輩に電話したときはどうしようかと思ったけど、そんなきっかけがなかったら私はいつまでも先輩と嫌な関係のままだったと思う。
それに、こんな話を信じてくれて助けようとしてくれるなんて…
2人ともなんて良い人なんだろう。
先輩、翔さんに会うって言ってたけど、学校で…だよね？
大丈夫かな…もし大ごとになったら…
翔さんがクビで先輩が退学なんてことになったらどうしよう。
高校1年生の冬でもうこの状況か…
付き合うどころか結婚のことで悩んでるなんて、去年の私は1ミリも考えてもみなかった。
ほかほかのお湯からあがり、あっためておいた部屋に戻ると、着信があった。
“涼香”
そういえば涼香にまだなにも話してなかった。
信用がないとかじゃなくて、大事な親友だからこそ、もし離れていってしまったらどうしようって考えちゃって…
この際ちゃんと話そうと思い、電話をかけた。
「もしもし？」
(あれ、トーン低い？怒ってる？)
『ごめんごめん！お風呂はいってたんだ〜』
「そっか。って、それよりあんたどーゆーことよ！」
『えっ！？』
「櫻井先生があんたの婚約者で、ほんとは二宮先輩のことが好きだって？なんで私に言ってくれなかったのよ！！！」
か、完全にバレてる…！でも誰から？
「お兄ちゃんには相談したくせに！」
あっ！！！
そうだ、店長は涼香のお兄さんだったんだ！
忘れてた…(笑)
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作者名：かげ。 | 作成日時：2018年3月31日 11時
