04奇跡が起きた【Nside】 ページ4
あの日、俺は死にかけた。
いつも通り、学校の近くの駅へ向かっていた。
すると公園からサッカーボールが転がってきた。
...嫌な予感がした。
車がこっちへくる。
公園から小さい男の子が走ってきた。
やっぱりか...
俺はとっさに車の前へ走り、その小さな男の子を突き飛ばした。
...そして俺は車に轢かれた。
あぁ、俺は死んじゃうんだな。
やり残したことが多すぎて幽霊になるな、こりゃ。
せめてあいつに伝えたかったな＿
周りでキャーキャー言ってるのが聞こえるけど体は動かないし、声も出ない。
...そこからは覚えていない。
はっと目が覚めると、真っ白な天井。
俺の隣で泣いてる家族。
＿生きてる、のか？
どこも痛くないし、なんなら元気だ。
むくっと起き上がる。
が、誰も気づかない。
｢おい｣
なんて偉そうに言ってみても、反応しない。
...嘘だろ
聞こえてねーのか？
＿どっちも違った。
立ち上がり、ベッドを見ると俺がいた。
...
じゃあ俺はなんなんだよ。
まさか本当に幽霊になったのか？
パニックになったけど、これが“幽体離脱”だと理解するのに、時間はかからなかった。
幽霊の俺は、これからどうすればいいのか。
学校には行けないし、そもそも俺が見えるやつなんているのか。
いろいろ考えているうちにひらめいた。
＿あいつらなら見えるかもしれない。
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作者名：かげ。 | 作成日時：2018年3月31日 11時
