ウィンター・マジック (ページ11)

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11幽体離脱【Oside】ページ11

二宮｢驚いた？(笑)｣

そこには...親父の病院に入院しているはずのカズがいた。

大野｢そ、そりゃびっくりするだろ！｣

二宮｢まあ、そうだよな(笑)｣

大野｢入院してるんじゃなかったのかよ。｣

二宮｢してるよ？｣

大野｢いや、ここにいるじゃん(笑)｣

二宮｢んー｣

カズはどっこいしょと立ち上がり、急に真面目な顔になった。

慌てて俺も起きる。

二宮｢俺もどうなってんのかよくわかんねーけど、幽体離脱したっぽいんだよねー｣

大野｢幽体離脱？本気で言ってる？｣

二宮｢俺の顔見たらわかるだろ？｣

たしかに、顔は真剣だけど。

でも幽体離脱って...漫画じゃあるまいし。

“俺はいったいどーなっちゃうのかね”

ボソッと窓の外を見つめながら言った。

そのときの顔は、どこか広瀬と似ていた＿

助けたいけど、いくら医者の親父でもカズが幽体離脱したなんて信じてくれるとは思えない。

二宮｢あ、お前学校だろ？｣

そーだった。時計を見ると家を出る5分前。

大野｢やっべ！｣

急いでなんやかんやして、家を出た。

幽霊のカズと一緒に。