61話 ページ12
-阿部side-
阿｢辰哉ー…って、何してるの。起きてちゃダメだよ。｣
深｢ｹﾎｯ…っ…だってぇ…｣
当直の碧先生と別れ、処置が終わる頃を見計らって病室に様子を見に行くと、解熱剤で少し熱が下がった辰哉がベッドの上で分かりやすくぶーたれてる。
何事かと思ったら、どうやら俺が話を聞く前に同じ事を既に聞かされてたらしく…
またリスケじゃん、なんて唇を尖らせて拗ね拗ねモード。
とは言っても、未だ鼻のカニューレを外せないままだし、入院になるんだから当たり前だろって突っ込んだら、半ば不貞腐れながら仕事したかったぁ…と一言。
風邪で寝込んでた期間も加えると丸々1週間の休みになるけれども、こればかりは仕方がない。
マネージャーには俺の方から話すよって、気休め程度に出来るだけ優しく慰めておいた。
阿｢辰哉、少し寝たら？熱だってまだあるし、疲れたでしょ？｣
深｢えぇー…っ…ｺﾞﾎｯ…微熱だし眠くねーもん。｣
阿｢そんな事言っても、体はしんどいもんなの。｣
深｢ｹﾞﾎｯｹﾞﾎ…ｯ…いや、しんどいかどうか分かんねーの。｣
重度の肺炎と診断されたにも関わらず、痛みを感じられない彼は何だか呑気。
何故かって言うと、胸痛とか喉の痛みとか本来なら辛い筈の症状が全部無効化されて、いわば無敵状態。
まぁ、ゲームオタクの本人曰くね。
だから、家にいた時より体が軽くなった事で鼻歌まで歌ってご機嫌な辰哉をよそに、真夜中に寝巻きで救急車に飛び乗った付き添いのこっちが睡魔に負けそうで…
欠伸を噛み砕いてｷﾞﾘｷﾞﾘ持ち堪えながら会話をする中、丁度昇ってきた朝日が窓から差して顔を照らされ、時間の流れを実感する。
そんな時。
急に外の廊下が騒がしくなったかと思えば、物凄い勢いでこの病室の戸が引かれて…
驚きのあまり、2人してアイドルとして有り得ない程の間抜け面をした自信があるよ。
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月18日 1時) (
レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
まや - このお話見ていてとても胸がキュッとなってすごくいい作品だと思いました、！！続きがとても気になるので、ゆっくりでも更新待ってます、！！ (2023年4月6日 2時) (レス) @page41 id: 3b11924b07 (このIDを非表示/違反報告)
餡子(プロフ) - とても面白いです！続きが気になります！これからも無理せず頑張ってください！ (2022年8月9日 21時) (レス) @page41 id: e06a8e0f67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2022年4月23日 19時
