小さなセカイの中で。-change the world-【jw×ars】 (ページ32)

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中｢っ…｣

桐｢事件の事…知って…｣

皇帝が笑顔で言い放った一言に、ｻｧｯと全身から血の気が引いていくのが分かる。

隣に立つ照史の顔も、青ざめていくのが見える。

…この人は、俺達がどうしてこの国に来たのか…何を探りに来たのか……何もかもを知ってるんや。

二｢ほら、ご質問は？あるんでしょ？…ほら、言ってみなさいよ。｣

中｢っ…｣

櫻｢桐山さん、陛下がお尋ねですよ。早くお答えに。｣

桐｢えっ…えっと…ｯ…｣

中｢…照史ええよ、俺が言うから。｣

元々この件は、俺の研究所で起きた事件。

照史は騎士団長としての仕事を全うしただけで、無関係や。

…せやから覚悟を決めて、俺がド直球に聞いてみる事にした。

こうなったらもう、今更遠回しにしたって無駄やし。

中｢ｯ…皇帝陛下はっ…大野智と相葉雅紀という2人組をご存知ですかっ…？｣

二｢…ふふ、何よ。そんなに怯えちゃって。まるで食べられる直前の子兎みたい。

…2人の事なら知ってるよ。あの子達に君の大切な”ｸｽﾘ”盗ませたのは、僕だからね。｣

中｢えっ…｣

二｢…なんたって、あの2人は僕の側近。忠実な犬。僕が命じた事なら何でもする。

…ただの小さな研究所の”雇われ所長”に、ﾍﾟｺﾍﾟｺ頭を下げることだってね。｣

中｢ｯ…！｣