story＊117 ページ22
運転手｢到着しました。｣
藤｢降りましょう、王様。｣
横｢あぁ。｣
あれから車で35分程走って、EAST城に着いた。
望と共にリムジンを降りて俺はドアを開けて待機し、王様が完全に降車された事を確認してから、ドアを閉めた。
横｢…緊張するな、やっぱり。｣
藤｢はい…今日で全てが決まりますから。｣
小｢皇帝は、何を言うのでしょうか…｣
横｢分からへん。…でも、今これから分かる。｣
王様と目の前のツインタワーを見上げ、高すぎて見えへん最上階の皇帝の部屋へと視線を送る。
…暫くの間そうしてたら、リムジンの助手席から山田涼介とかいう親衛隊員が降りてきて…
城の入口の大きな扉を開け【入って下さい】と、一言だけを言うた。
…まるで無表情で、ぶっきらぼうに。
小｢っ…あいつ、たかが親衛隊員の分際で王様に命令なんてっ…！｣
藤｢望、やめろ。…ここは異国や。俺達の信じる法は意味を成さない帝国の中。ここでは皇帝が法であり、世界の全て。
…皇帝の近衛の連中に何かすべきじゃない。騒ぎは起こさん方がええ。｣
横｢藤井の言う通りや。何もするな。…城の中に入ろう。｣
小｢っ…はい、王様…ｯ…｣
ｸﾞｯと唇を噛み締めて怒りを抑え込んだ望の背中をﾎﾟﾝｯと叩いて【深呼吸】って助言してから、EAST城へと入って行かれる王様の後に続き、山田が開けた大きな扉を通り抜けた。
…でも、王様と俺達に待っていたのは、あんな事とは比にならん程に重大な…理解の範疇を超える出来事やった。
横｢…えっ？｣
藤｢これはっ…どういう事でしょうか、王様ｯ…！
隣国から客…しかも国王が来ているというのに、招いた側であるEAST帝のみならず、部下の数名すら出迎えにも来ないとはっ…｣
小｢っ…｣
入口を入って直ぐ。
だだっ広いロビーには皇帝やその側近の姿はおろか、人影はどこにも無くて…数台のロボットが稼働してるだけ。
有り得へん…こんな事あってええ訳ない…って頭を抱えてたら、天井のスピーカーから誰かの声が聞こえて…
それと同時に、ある1台の小さなロボットが近付いてきた。
《ようこそ、WEST国王陛下。》
藤｢この声は…皇帝の執事、櫻井のものでしょうか。｣
横｢…せやな。｣
《我が主人は現在多忙につき、お迎えに出る事が出来ません。
つきましては、道案内ロボットに付いて皇帝陛下のお部屋までお越し下さいませ。
…それでは、お待ちしております。》
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和音(プロフ) - 祐莉さん» いつもコメントして頂き、ありがとうございます(^^)これから益々物語が展開していきますので、是非楽しみにして頂けたら嬉しいです！これからもこの作品を宜しくお願い致します(^^) (2020年2月14日 23時) (
レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
祐莉 - 楽しく読ませてもらってます！イースト帝国の闇は深いですね！ ウエスト王国もイーストに侵略されれば同じような状況になるのは、明白だから今後ウエスト側がどう動くか気になります！ (2020年2月13日 15時) (レス) id: ea9cf53e18 (このIDを非表示/違反報告)
和音(プロフ) - そらさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると、とても励みになります！これからもこの作品をよろしくお願いします(^^) (2020年1月9日 18時) (レス) id: eff15bf988 (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - 更新を楽しみにしております。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
そら(プロフ) - すごく面白いです。 (2020年1月9日 1時) (レス) id: c08660417e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2019年12月28日 17時
