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-末澤side-
末｢っ…も、いける…｣
草｢ホンマか？無理すんなよ？｣
末｢ん…｣
舞台中にも関わらず戻してもうたのが、ついさっきの話。
一先ず、出すもん全部出し切って、出番が来た俺は衣装替えの後また舞台へ。
俺が汚したとこはスタッフさんが片してくれたらしい。
ホンマ、申し訳ない。
末｢っ…ふ…ｯ……ふぅ…っ…｣
正｢…っ、｣
段々とシリアスになる終盤、芝居を続ける俺達。
正門、そんな目で見んな。
俺ら対立する役やぞ。
なんて、心配そうに眉下げた目の前の奴にガンつける。
…わかってる。
俺やって、この腹痛が普通とちゃう事くらい。
ただ、この本番だけは。
お客さんが入ってる以上、やり遂げるしかないやんか。
末｢―――"お前は、一体誰なんや。"｣
残りあと少し。
そっからはもう、ただただ自分の体との我慢比べ。
痛みで視界に火花が散っては、乗り移った役が掻き消すように瞬きする。
浅い呼吸で揺らぐ足元と、勢いよく掴みかかる動き。
吐き気が込み上げては、悔しそうに唇を噛む仕草。
不思議とリンクした芝居と現実の先、舞台の幕引きと共に抜け落ちた"彼"が、役目を終えたって笑った気ぃした。
末｢…〜ｯ……は…っ…｣
終わった、そう気付いた瞬間にｶﾞｸﾝｯと膝が折れる。
もう、何にも考えられへん。
お客さんの拍手とか、メンバーの声とか、スタッフさんの声とか。
全部真っ白になった今、感じ取る術はなくて。
ぶっ倒れて目を閉じる寸前に見えた、複雑な構造した劇場の天井と焦る5人の顔が、この場での最後の記憶やった。
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和音(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて、とても光栄です。稚拙な文章ではございますが、引き続き宜しくお願い致します。 (1月25日 12時) (
レス) id: 340ba87f5d (このIDを非表示/違反報告)
あ - 大好きです！毎日更新されていないか確認しに来てしまいます笑 これからも楽しみにしています。 (1月24日 19時) (レス) id: 13ab776e80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2024年1月20日 17時
