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-草間side-
そわそわ、そわそわ。
落ち着かへん俺達。
担架で怪我人が運ばれてくる度、大晴とちゃうか小島とちゃうかって駆け寄って。
何台もの救急車を見送って。
正門がな、ずっと"俺のせいや"って自分のこと責めてんねん。
何遍も過呼吸なるくらい。
正直…もう、見てられへん。
そんな時やった。
佐｢……あっ！あっ！皆、あそこっ！｣
突然立ち上がった晶哉が指差す先。
服も顔も灰で真っ黒にして、お互いがお互いを支え合うように肩組んで、ふらふら覚束無い足取りで歩ってくる2人。
大勢の人ん中から俺らの姿を見つけたんかな、大晴の顔がくしゃって歪んで。
タガが外れたみたいにボロボロ泣き出すのと俺らが駆け出すのは、ほぼ同じタイミングやった。
末｢小島っ！大晴っ！｣
正｢よ、かったｯ…｣
佐｢っ…何してんすかもう！｣
小｢はぁｯ…はぁ…っ…はは、生きてるわぁ、俺ら…｣
福｢っは……ｹﾎｯ…っ…ぅ…ぐすｯ……っ〜…みんなぁ…っ…｣
草｢…っと、お前大丈夫か？息出来てる？｣
右側に傾くようにしてどしゃって体勢が崩れて、地べたに座り込む2人。
よう見たら小島は掌から肩まで焼け爛れて真っ赤やし、大晴も火傷で腫れ上がった箇所がそこかしこに。
でも、こいつらの足なら例え火元の建物におったとしてもすぐに逃げられそうやし、一体何があったんって聞けばな、逃げ遅れた人達を避難させてたって格好ええ事言うんよ。
つまり、これはヒーローの勲章ってヤツで。
大晴なんか息ﾋｭｰﾋｭｰ言うてるのに、怪我も何もそっちのけで"やったったわ"なんて笑うから…
もう、人として勝たれへんなって、心ん中で完敗宣言した。
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和音(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて、とても光栄です。稚拙な文章ではございますが、引き続き宜しくお願い致します。 (1月25日 12時) (
レス) id: 340ba87f5d (このIDを非表示/違反報告)
あ - 大好きです！毎日更新されていないか確認しに来てしまいます笑 これからも楽しみにしています。 (1月24日 19時) (レス) id: 13ab776e80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2024年1月20日 17時
