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-小島side-
小｢っ…ヤバいぞ、これ…｣
天井が崩れて、逃げ場を失った俺ら。
隣の大晴は悠くんを大事に背負ったまま、呆然と立ち尽くす。
俺らも、悠くん一家も、ただ遊びに来ただけ。
大切な人達と、楽しみに来ただけ。
それやのに、何で死ななあかんねん。
こちとら叶えてへん夢が山積みなんじゃ。
悠くんやってな、これからの人生俺らよりうんと長いねや。
小｢ｹﾞﾎｯ……大晴、ちょっと下がってろ。｣
福｢っ…こじけん、無理やってｯ……ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…もう…助からんｯ…！｣
小｢アホっ！諦めんなっ！…ｯ…俺が、道作るからっ……着いてこいｯ！！｣
福｢っ…｣
怖くないって言うたら、嘘になる。
正直、恐ろしくて堪らんよ。
でも、こいつらの命がここで無くなるくらいやったら。
俺も、何も出来んと死ぬのを待つくらいやったら。
助かる為に、命を懸けて足掻いてみてもええやん。
小｢ｯｯ…ぅぐ…っ……動けやっ…このｯ…！｣
炎に包まれた柱を素手で掴んで、全力を込めて押す。
掌の皮膚が焼けてクッソ痛い事なんて、もう関係ない。
たとえこの手が使い物にならんくなったって、服に燃え移って火だるまになったって…
俺らは、こっから出てやるんや。
小｢くっそ……っ、大晴ｯ…？｣
福｢っ…俺、あの子と約束したんやっ…絶対、ママんとこ帰したるって…ｯ…｣
小｢…っふ、格好ええやんけ。大火傷する覚悟出来てるか。｣
福｢当たり前やろっ…舐めんなボケ。｣
さっきまでの弱気な大晴はもうおらん。
今度は2人一緒んなって、立ち塞がる瓦礫を相手する。
俺らの火事場の馬鹿力、見せたろうぜ。
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和音(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて、とても光栄です。稚拙な文章ではございますが、引き続き宜しくお願い致します。 (1月25日 12時) (
レス) id: 340ba87f5d (このIDを非表示/違反報告)
あ - 大好きです！毎日更新されていないか確認しに来てしまいます笑 これからも楽しみにしています。 (1月24日 19時) (レス) id: 13ab776e80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：和音
| 作成日時：2024年1月20日 17時
